協和エクシオ を評価してみました。
ディフェンシブ性がある高配当株です。5Gなど成長性のあるセグメントもありますが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
協和エクシオ とは
協和エクシオは、65年前日本中を電気と電話で繋ぐ会社として創業しました。
その後、建物や電気設備へと提供する領域を広げ、プラントから地下鉄、鉄道まで都市全体のシステムを繋いでいます。そして現在、仕事でも暮らし の中でも、5Gやクラウドを通して人々がより快適に繋がるシステムを提供しています。
参考:ホームページより
M&Aに積極的で、2018年にさらに3社と経営統合したことでグループ規模がさらに大きくなりました。通信インフラは安定した受注と売り上げが期待できるビジネスモデルで、都市インフラやシステムソリューションは今後成長が期待できるビジネスモデルです。5GやAIやIoTなどの時代の流れが全体売り上げと受注を後押ししています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/4/11
株価 : 2,521 (基準日時点)
日経平均 : 19,498 (基準日時点)
1.時価総額
★★★★☆
時価総額は2,875億円の企業で規模はかなり大きめです。PBRは1.07倍で平均的です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は63.7%とかなり高いです。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は9.5%です。平均的には4%台です。 2019年だけ利益率が高いのは経営統合による負ののれん(183億)を特別利益に計上しているためです。



4.増収傾向
★★★★☆
しばらく売り上げは横ばいでしたが、急に売り上げが上がってきています。 経営統合による売り上げアップが大きいです。



5.増配傾向
★★★★★
7年連続増配中で、2020/3期も増配予想です。いいペースで増配をしていて、5年前から約2倍の配当になっています。リーマンショック時は配当据え置きだったので、累進配当の傾向です。



6.配当性向
★★★☆☆
2019年決算時の配当性向は17.9%でちょっとすくなめな水準です。配当性向は30%前後ですが、だんだん下がってきています。2019年度(2020/3決算)では一株利益(EPS)が少し下がるため、配当性向は40%近くになる予定です。



7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは12.86倍で割安です。PERは割安圏で安定していて、株価はここ3年くらいで上がってきています。



8.負債/純利益率
★★★★☆
2019年決算時の有利子負債は46,323百万円です。直近の決算の純利益が40,219百万円で、利益剰余金が206,735百万円なので、そこまで心配ではないです。D/Eレシオは0.18なので安全です。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.17%です。ぎりぎり高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが18.3%、ROAが9.7%。2020年度決算予想ではROEが8.3%、ROAは5.3%です。2019年が数値が高いですが、実力的にはROEが8%くらいです。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2019年度決算では営業CF=127億円、投資CF=-176億円 です。今年のフリーキャッシュフローはマイナスです。2019/3の投資は業務連結によるものです。



12.優待
★☆☆☆☆
株主優待は1000株保有で1000円のクオカードです。優待利回りは0.04%ほどで、かなり少ないです。
総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
財務状況はよく、増収・増配の傾向がとても良い企業です。配当性向が低めなので、安心な高配当株です。2019/3時決算ののれんの計上を抜くと、利益率やROEはそれほど高くありません。
主なセグメントが通信インフラというディフェンシブ性のあるビジネスモデルで、残りが5GやICTなどの成長性のある分野のセグメントなので安心して保有できそうです。オリンピックのインフラ整備需要も期待できそうです。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は売り上げ横ばい、利益横ばいという感じで、あまり影響を受けていません。ディフェンシブ性がありそうです。下の資料は2014年度の決算説明資料の抜粋ですが、2011年に業績の底を打っていますが、その後順調に成長しています。底といっても他のセクターの銘柄より全然影響を受けていないと思います。リーマンショック時も含め、配当性向は低めで安定していて、減配もしていません。



まとめ
- 好財務な高配当株。増収・増配が続いていて好調。
- ディフェンシブ性があるビジネスモデルで、業績が安定している。
- リーマンショック時ではほとんど影響を受けていない。
- 5GやICTなどの成長性のある分野も力を入れているので期待できる。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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