日東富士製粉 を評価してみました。
業務用製粉の企業です。財務優良で割安です。優待もある高配当株ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
日東富士製粉 とは
三菱商事傘下の製粉メーカです。 「原料調達・製造・販売・開発・物流」 を連携して製品を提供しています。業務用の小麦粉やミックス粉がメインですが、家庭用も販売しています。新しい市場ということで、タイやベトナムに進出しています。外食事業ではケンタッキーフライドチキン向けが主力です。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/6/15
株価 : 6,180 (基準日時点)
日経平均 : 21,530 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は284億円の企業で規模は小さめです。PBRは0.77倍でかなり割安です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は74.1%と高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は5.9%です。利益率は少し下がり傾向があります。



4.増収傾向
★★★★☆
しばらく横ばいだった売り上げが少しずつですが右肩上がりで成長してきています。利益も順調に成長しています。



5.増配傾向
★★★★☆
増配の傾向は良いですが、2021/3期は減配の予想です。短期間で配当が2倍になっているのですごいです。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は30%とちょうどよい水準です。 配当性向は30%ちょうどで推移してきています。完全に業績連動型の配当になります。減配を嫌って配当性向を上げるということはしない銘柄です。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは9.43倍でかなり割安です。株価は上昇して、PERが下がっているというのは良い傾向です。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債は836百万円です。2020/3期の純利益は3,384百万円で、利益剰余金は26,640百万円なので負債量はまったく問題ないです。D/Eレシオは0.02倍です。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.19%です。高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★☆☆
2020年度決算ではROEが9.45%、ROAが6.94%です。2021/3期の予想はROEが8.2%、ROAが6.1%です 。14%前後の高い水準で推移してきました。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★☆
2020年度決算では営業CF=6,513百万円、投資CF=-1,950百万円 です。安定してきれいなキャッシュフローです。



12.優待
★★★☆☆
株主優待は100株以上保有で3,000円相当の商品です。優待利回りは約4.8%です。



総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務優良で業績好調ですが株価は割安なところです。
悪いポイントとしては、2021/3期の業績が下がっていて減配の予想なところです。
増配のペースが速くて非常に魅力的ですが、2021/3期はコロナの影響を受けて減益になる見込みです。海外への市場拡大もしているので、コロナ後の今後の業績にも期待ができます。
株価が高すぎて個人投資家は買いにくいのですが、 「投資単位の引下げについて」の適時開示が出ていたので、株価を分割して安く買えるようになるかもしれません。その場合の優待内容がどうなるかが気になるところです。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時はほとんど影響はありませんでした。コロナショックとリーマンショックは性質が違うので参考になりませんが、金融危機の際はディフェンシブ性が出そうです。
まとめ
- 業務用製粉で業績好調。
- 財務優良。
- 配当性向は低めで高配当株。
- PERとPBRが割安だが、株価自体は高め。(今後分割するかも)
- 食品関係なので業績にディフェンシブ性がある。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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