日本ケアサプライ を評価してみました。
財務優良で成長感のある企業です。配当据え置きの傾向ですが高配当株です。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
日本ケアサプライ とは
日本ケアサプライグループは、地域の福祉用具貸与事業者に、介護保険制度の対象となる福祉用具をレンタル・販売しており、設立当初からの注力事業です。その他、食事サービスなどの介護事業者向けサポートや訪問看護やデイサービスなどを行っています。
参考:ホームページより
福祉用具レンタル卸の大手で、営業所を全国展開しています。営業拠点が87か所で全国的にサポートしています。BtoBで福祉用具貸与事業者と取引をしています。ITを使った効率化や、ECサイトで便利に利用できるようになっています。ECサイトの利用者が順調に伸びています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/6/2
株価 : 1,347 (基準日時点)
日経平均 : 22,325 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は213億円の企業で規模は小さめです。PBRは1.54倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は71.1%とかなり高い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。長期でも高めの数値で安定しています。



3.当期純利益率
★★☆☆☆
2020年度決算での当期純利益率は7.8%です。純利益率の安定感はないですが、だいたい6%~8%くらいで推移しています。



4.増収傾向
★★★★★
11年連続増収しています。売り上げの増加はきれいな右肩上がりです。利益も近年はかなり増えています。



5.増配傾向
★★☆☆☆
増配が2018/3期でストップして配当据え置きの傾向が続いています。2021/3期の配当予想も据え置きの予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は48%でちょっと高めな水準です。配当性向はこれまでは50%以下で推移してきました。
7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは14.44倍で平均的な水準です。株価は高止まりしているような傾向です。業績は良いのでPERはだんだん下がってきていて割安になってきています。



8.負債/純利益率
★★★★★
2020年決算時の有利子負債はゼロです。無借金経営です。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.41%です。高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2020年度決算ではROEが11.3%、ROAが8%。2021年度決算予想ではROEが10.7%、ROAは8%です。ROEは10%以上で安定して推移しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=722百万円、投資CF=+1,463百万円 です。安定感の無いフリーキャッシュフローです。マイナスの影響CFはレンタル業の会計方法からきていそうですので悪いものではなさそうです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務優良で増収の傾向が良いところです。
悪いポイントとしては、配当があまり増配していないところです。
レンタル業はたくさん負債を持っている企業が多い印象ですが、この企業は有利子負債がなく、減価償却をしっかり済ませて利益に回せているという印象です。レンタル業はストックビジネスなので業績の安定感が期待できます。



増配の傾向があればすごい魅力的な銘柄でした。配当据え置きの傾向ですが、すでに高配当株なので長期で保有するにはおすすめできます。BtoBで、かつ、ECサイトを活用したビジネスモデルのためかコロナの影響はほとんどないようです。次年度の業績予想も出ていて、若干の減益と配当据え置きの予想になっています。安定感が強い銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は売り上げが若干減少し(-11%)、利益も減りました(-30%)。業績により減配する傾向があるので、減益分の減配をする傾向があります。リーマンショックの影響はあまりなかったので、今後の景気後退局面でもあまり影響を受けなさそうです。
まとめ
- 売り上げの成長が順調で安定感がある。
- 配当据え置きの傾向だが高配当株。
- レンタル業だが負債がなく財務優良。
- 景気敏感性はそれほどない。
- コロナウイルスの影響はほとんどないビジネスモデル。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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