かどや製油 を評価してみました。
おいしいごま油を作っている企業です。トップシェア製品をもつディフェンシブ銘柄ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
かどや製油 とは
ごま製品のリーディングカンパニーで、ごま油等の製品で国内トップシェアをもっています。ごまは健康食品として注目されていますが、高いブランド力で売り上げを伸ばしています。 1858年の創業と、かなり歴史の長い企業です。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/5/3
株価 : 3,750 (基準日時点)
日経平均 : 19,619 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は331億円の企業で規模は小さめです。PBRは1.28倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は75.1%と良い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は8.6%です。 平均的には7%くらいの利益率です。食料品セクターとしてはかなり高めの利益率かと思います。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げはしばらくは横ばいでしたが、2015年くらいは右肩上がりに成長しています。



5.増配傾向
★★★☆☆
業績と連動した配当方針をとっているので減配するときもありますが、傾向は良いです。



6.配当性向
★★★★★
2019年決算時の配当性向は37%でちょうどよい水準です。配当性向は40%を目途に出す方針となっています。
7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは14.68倍で若干の割安です。業績の良かった2018年をピークに株価がさがってきていて、PERも割安になっています。



8.負債/純利益率
★★★★☆
2019年決算時の有利子負債は3,000百万円です。直近の決算の純利益が2,949百万円で、利益剰余金が22,912百万円なので問題ないです。D/Eレシオは0.11なので安全です。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.93%です。もうちょっとで高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2019年度決算ではROEが11.5%、ROAが8.1%。2020年度決算予想ではROEが6.5%、ROAは4.9%です。ROEはここ数年で下がってきています。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2019年度決算では営業CF=2,442百万円、投資CF=-6,428百万円 です。フリーキャッシュフローはちょっと安定感が無いです。2019年度に大きな投資をしていますが、新工場建設のためです。



12.優待
★★★☆☆
株主優待は100株で1,500円相当の当社製品詰合せです。優待利回りは約0.4%です。魅力的なごま製品です。



総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務優良で、売り上げを増やしているディフェンシブ銘柄です。食品系にしては利益率は高めです。
悪いポイントとしては、減益が数年続いていて、配当も減配しているところです。
魅力的な製品を高いブランド力で販売している企業です。子会社のカタギ食品と合わせて、ごま製品業界でのトップシュアを持っています。 ごま製品は健康食品としてこれからもどんどん人気が出ると思います。



売り上げは伸びているが利益が減っている理由は、原材料(ごま)の価格高騰のためです。これがシンプルに原価に直結していて、原材料価格が利益に大きく影響しています。業績連動の配当方針なので、2年連続減配してしまっています。2020年3月期の2Q決算資料では、”当面は通関価格の高止りが見込まれる”ということで、少し安心できる状況かと思います。



株価は、一番業績の良かった2018年と比べ、今は約半分になっています。コロナショックによる影響はほとんどありませんでした。原材量価格の高騰で今後の不透明さがあり、株価はかなり割安になっているかと思います。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の影響はないです。やはり食料品はディフェンシブ銘柄ということで、業績への影響がありませんでした。配当は業績連動の方針なので減配の年もありますが、大減配は過去にしていなく、イメージとしては業績が良いときにたくさん配当を出すという感じです。
まとめ
- トップシェアの製品を持っていて、利益率も高め。
- 財務優良で業績が安定している。
- ディフェンシブ銘柄なので株価が下がっている今がおすすめ。
- ごまの原材料価格が業績のポイントになっている。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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