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ヒューリック【3003】銘柄評価。おすすめな高配当株か?

Bランク

ヒューリックを評価してみました。

不動産業界第4位(時価総額)の不動産ディベロッパーです。割安な高配当株です。業績が急上昇していて増配の傾向もとても良いですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?

この記事では、

  • 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
  • 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
  • 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
  • 最後に主観的なコメントもしています。

ヒューリックとは

首都圏で展開している不動産ディベロッパーです。時価総額は不動産業界第4位。「選択と集中」によるリスク回避型のビジネスモデルで、東京・駅近の中規模ビル中心をメインに手掛けています。それにより、低い空室率 / 高い家賃 / 大きな含み益 を実現しています。3K(高齢者・健康、観光、環境)ビジネスにも力を入れています。

参考:IR資料より

参考:ヒューリックのホームページ(外部リンク)

参考:ヤフーファイナンス(外部リンク)

12項目の評価


評価基準日 : 2021/2/16

株価 : 1,226 (基準日時点)

日経平均 :  30,467 (基準日時点)


1.時価総額

★★★★★

時価総額は7,204億円の企業で規模はかなり大きいです。PBRは1.68倍です。


2.自己資本比率

★☆☆☆☆

自己資本比率は22.2%と比較的悪い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は低めで推移してきています。


参考:マネックス証券より

3.当期純利益率

★★★★★

2019度決算での当期純利益率は16.5%です。利益率は16%前後で安定しています。利益率はかなり高めです。リーマンショック後に2回ほど赤字を出しているのが気になりますが、その後は安定しています。

参考:マネックス証券より

4.増収傾向

★★★★☆

売り上げは右肩上がりで成長してきています。2012年頃から一気に成長しています。

参考:マネックス証券より

5.増配傾向

★★★★★

7期連続増配中で、2021/12期も増配の予想です。企業の成長と連動して増配をしてきています。

参考:マネックス証券より

6.配当性向

★★★★★

2019年決算時の配当性向は35%とちょうどよい水準です。配当性向は1/3程度を目標ということで、30%台で安定して推移しています。今後は連結配当性向を2022年に40%程度まで段階的に引上げる予定だそうです。

参考:IR資料より

7.PER

★★★★☆

評価時点でのPERは12.6倍で割安です。株価は横ばいでPERが下がってきていて割安感が高くなってきています。

参考:マネックス証券より

負債/純利益率

☆☆☆☆☆

最新四季報での有利子負債は1,423,481百万円です。直近の決算の純利益は58,805百万円で、利益剰余金は273,094百万円ですので、負債量はかなり多いです。D/Eレシオは3.16で、ネットD/Eレシオは3.06です。長期目線で見ると、ネットD/EレシオとDebt/EBITDAは減少傾向にあるので、財務健全化は向上してきています。

参考:マネックス証券より
参考:IR資料より

9.配当利回り

★★★★☆

評価時点での配当利回りは3.1%です。高配当株です。

参考:マネックス証券より

10.ROE & ROA

★★★★☆

2019年度決算ではROEが13.6%、ROAが3.3%です。 2020年度決算予想ではROEが13.8%、ROAが3.1%です。 ROEはかなり高いですが、負債量が多いのでROAは低めです。ROEが10.0%以上というのを経営目標としています。

参考:マネックス証券より

11.フリーキャッシュフロー

★★☆☆☆

2019年度決算では営業CF=2311億円、投資CF=-3583億円 です。フリーキャッシュフローだとよくわからない特殊なチャートです。キャッシュがだんだん積みあがってきているのでそこまで悪くはなさそうです。

参考:マネックス証券より

12.優待

★★☆☆☆

株主優待はカタログギフトです。保有年数でグレードアップする優待で、最初は300株保有で3000円相当ですが、3年以上保有で6000円相当になります。その場合、優待利回りは3年以下で約0.8%、3年以上で約1.6%です。300株以上というのがネックですが、割と良い優待内容です。

参考:IR資料より

総合評価

Bランク 

総合評価の説明(12項目の5段階評価から算出)
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
注意

インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。

コメント

良いポイントとしては、業績が急成長していて、それに伴って配当が連続増配しているところです。配当性向も良く、安定して増配しています。

悪いポイントは、負債量の多さです。不動産のビジネスモデルによるものですが、他業種の銘柄を比べるとかなり多いです。

不動産業の銘柄はこれまでほとんど分析してこなかったので、この負債量が大丈夫なのかどうかわからないですが、企業の成長感と連続増配を見るとかなり魅力的な銘柄です。この成長感でも株価はずっと横ばいです。高配当で割安感が高いのですが、不動産バブル崩壊を懸念して人気が出ていないのでしょうか。なんとも言えませんが、分析データ的には魅力的に見えます。

参考:Yahoo finance

新長期計画が発表されましたが、今後も右肩上がりの成長を計画しています。不動産バブルの懸念がありますが、キャピタルゲインとインカムゲインの両方期待できる銘柄かと思います。

参考:IR資料より

リーマンショック時影響

過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。

リーマンショック時は2009/12期と2011/12期で赤字となっていますが、決算資料を見ると合併後の実績では黒字となっていました。この決算説明資料を見ると、リーマンショックの影響で業績悪化をしていますが、赤字にはなっていませんでした。その時の業績悪化時でも増配を続けていたので、今後の景気後退局面でも大減配の懸念は少ないかと思います。

参考:2012/12期の決算説明会資料より
参考:2012/12期の決算説明会資料より

他の不動産業界と同じように景気後退の影響を受け、それは空室率の悪化としてみることができますが、それでも「選択と集中」により他企業より低い空室率を誇っているのは素晴らしいと思います。

参考:2012/12期の決算説明会資料より

まとめ

  • 高い純利益率で業績が急上昇中だが割安感がある。
  • 増配の傾向が非常に良い。
  • 他のセクターと比べて負債量はかなり多いが、財務健全化を実行している。
  • 景気敏感性があり、不動産バブル崩壊の懸念がある。
注意

銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。

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