サムティを評価してみました。
業績が素晴らしい総合不動産会社です。割安な高配当株で、増配を続けています。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
サムティとは
「総合不動産会社」サムティグループは、賃貸マンション等の用地仕入、企画開発、賃貸募集、物件管理、保有および売却、REIT等のファンド運用、マネジメントをグループ内で完結できる「総合不動産会社」として成長を続けています。
会社案内より
不動産開発や売買により、収益を獲得する「キャピタルゲインビジネス」と、賃料収⼊やホテルの客室収⼊、各種マネジメントフィー等による「インカムゲインビジネス」で、グループの収益基盤を構成しています。

12項目の評価
評価基準日 : 2021/10/23
株価 : 2,390 (基準日時点)
日経平均 : 28,804 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は954億円の企業で規模は普通です。PBRは1.15倍です。
2.自己資本比率
★☆☆☆☆
自己資本比率は25.3%と低めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は低めですが、改善してきている傾向もあります。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★★★★☆
2020度決算での当期純利益率は10.5%です。利益率は10%前後で安定して推移しています。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げも利益も右肩上がりで成長していましたが、コロナ渦で若干売り上げが下がりましたが、のれんの関係で純利益は増益しています。



5.増配傾向
★★★★★
長期で連続増配しています。増配量も多くすばらしいです。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は31%とちょうどよい水準です。会社方針は配当性向30%を目途としています。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは8.07倍とかなり割安です。株価は上昇していますが、PERは10倍以下の割安で推移しています。



8.負債/純利益率
☆☆☆☆☆
最新四季報での有利子負債は227,950百万円です。直近の決算の純利益は10,615百万円で、利益剰余金は49,218百万円です。D/Eレシオは2.7倍で、ネットD/Eレシオは2.2倍です。負債量は多めにみえますが、負債は多い傾向の業種なので平均的かと思います。



9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.77%です。市場平均よりかなり高めな配当利回りです。



10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが14.3%、ROAが4.2%です。 2021年度決算予想ではROEが14.9%、ROAが3.8%です。 ROEは長期で10%以上の高めの数値で安定して推移しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★☆☆☆
最新四季報では営業CF=119億万円、投資CF=-318億万円 です。業種的にフリーキャッシュフローでは判断できませんが、キャッシュが積み重なるキャッシュフローなので良い傾向です。



12.優待
★★☆☆☆
株主優待は自社ホテルの無料宿泊券です。200株以上からですが、ホテルを使う方には良い優待だと思います。



総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、業績好調で増配を続けているところです。配当性向が低めで安定した配当を出しています。また、株価に割安感があります。
悪いポイントは、業種として仕方が無いですが、自己資本比率が高めで負債が多めなところです。
業績が素晴らしい高配当株です。また、増配も続けているので魅力的です。
「サムティ強靭化計画」ということで、アフターコロナの戦略を立てています。今後も期待できそうです。新型コロナウイルス感染症の影響をみて、不動産マーケットのビジネスモデルの最適化を目指しています。キャピタルゲイン中心からインカムゲインにシフトしようとしていて、安定収入を目指すようです。
まとめ
- 総合不動産会社
- 業績好調で増配を続けている
- 割安な高配当株
- 配当性向が低めで、安定して配当を出している
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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