日本管理センターを評価してみました。
「サブリース」の有力銘柄です。連続で増収・増益をしていて、財務優良な高配当銘柄ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
日本管理センターとは
「不動産オーナーの資産価値の最大化」をテーマに掲げ、不動産オーナーから不動産物件を一括して借上・サブリースし、収益性の向上とリスクマネジメントを実行するプロパティマネジメントを主力事業として展開しています。サブリースの運用規模は、ハウスメーカー以外の企業では最大級です。

「サブリース」と聞くと悪い印象がありますが、昨今社会問題となっている建築ありきの強引な営業や賃料改定のトラブルなどのあるビジネスモデルとは異なり、「建築・リフォーム」や「管理・仲介」を関連企業に委託し、不動産オーナーの資産価値向上のみに特化し収益を上げるビジネスモデルを構築しています。運用戸数の拡大によって成長するストックビジネスを展開しています。
12項目の評価
評価基準日 : 2020/12/20
株価 : 1,215 (基準日時点)
日経平均 : 26,763 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は238億円の企業で規模はかなり小さめです。PBRは3.36倍で少し割高です。
2.自己資本比率
★★★☆☆
自己資本比率は49.1%と平均的な数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率はだんだん改善してきています。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019度決算での当期純利益率は3.4%です。利益率は低めです。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げは長期で右肩上がりです。18期連続増収中です。利益も同じく上昇傾向があります。ここ2年くらいは減益しています。



5.増配傾向
★★★★☆
配当は連続増配の傾向があります。2019年期は減配しましたが、2020年期は増配の予想です。



6.配当性向
★★★★☆
2019年決算時の配当性向は41%と少し多めな水準です。配当性向40%以上を目標とするという会社方針があります。
7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは15.99倍で平均的な水準です。2019年期の減益付近で株価が暴落して、PERも急落しています。現在はだんだん株価が回復してきています。



8.負債/純利益率
★★★★☆
最新四季報での有利子負債は1,518百万円です。 2019年期の純利益は1,506百万円で、利益剰余金は7,210百万円なので負債量は少ない印象です。D/Eレシオは0.24倍で、ネットDEレシオは-0.4倍です。キャッシュリッチで負債状況はまったく問題ないと思います。



9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.46%です。高配当株です。



10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが25.7%、ROAが12.7%です。 2020年度決算予想ではROEが21.2%、ROAが10.4%です。 ROEは2017年頃がピークで40%ほどになっていました。現在は下がりましたが、それでも20%以上ということですごいです。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=1,038百万円、投資CF=-664百万円 です。フリーキャッシュフローは悪くないです。キャッシュリッチなところが良いと思います。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、増収と増配の傾向が良いところです。配当性向は低めな高配当株です。ROEがとても高いです。
悪いポイントは、純利益率が下がっている傾向があるところです。
「サブリース」の有力銘柄で、ストック収入をどんどん増やしています。不動産銘柄の中では比較的に負債量が少なく、財務状況が良いと思います。
コロナの影響は軽微です。”リモートワーク率70%”や、”社用車を段階的にゼロ”や、”AI活用で業務効率改善”など、コロナの影響下でも効率化・改善をしていて素晴らしいと思います。賃貸住宅業界のゲームチェンジャーになりそうな銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック前のデータが無くわからなかったのですが、リーマンショック時も売り上げは伸ばしていました。19期連続の増収・増益ということなので、リーマンショックの際も成長を続けていたようです。
まとめ
- 「サブリース」の有力銘柄
- 19期連続の増収・増益
- 配当性向は低めで増配の傾向が良い
- 割安な高配当株
- 不動産銘柄でも財務は優良
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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