TISを評価してみました。
独立系のSIの大手企業で、業績と増配の傾向がとても良いです。財務優良で配当性向も低めで安定ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
TISとは
TISインテックグループは独立系のSIの大手企業です。ICTに強みがあり、様々な業種にITサービスを提供しています。今後は成長領域としてDXを実現するプラットフォームを伸ばそうとしています。
クレジットカードの基幹システム開発実績で国内シェア約50%で、ブランドデビットカードに関するサービスでは国内シェア80%と高いシェアと実績があり。決済領域においてトップシェアという強みがあります。キャッシュレス社会に向けて、成長の機会があると思います。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/8/23
株価 : 2,225 (基準日時点)
日経平均 : 22,920 (基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は6,049億円の企業で規模はかなりでかいです。PBRは2.31倍ですこし割高です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は63.3%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率はどんどん上昇してきています。



3.当期純利益率
★★☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は6.6%です。利益率は低めですが、徐々に右肩上がりで上昇してきています。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げはゆるやかに右肩上がりで成長しています。利益も一緒に上昇しています。2021/3期は微減収・微増益の予想です。10期連続増収・9期連続営業増益と好調です。



5.増配傾向
★★★★★
連続増配をしていてかなり良い傾向です。2021/3期は減収予想ですが、増配の予想になっていて良い傾向です。(2021年3月期は普通株式1株につき3株の株式分割のため1/3で表示されている)9年連続増配の予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は25.7%と少し少な目な水準です。配当性向は低めで推移してきています。2012/3期の配当性向の目標は30%なので、微減益でも増配の予定となっています。



7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは18.87倍で少し割高な水準です。株価は右肩上がりで上昇しているがPERは横ばいというとても良い傾向です。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債は20,983百万円です。 2020/3期の純利益は29,411百万円で、利益剰余金は153,3475百万円なので負債量はまったく問題ないです。D/Eレシオは0.09倍です。
9.配当利回り
★☆☆☆☆
評価時点での配当利回りは1.57%です。高配当株ではありません。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2020年度決算ではROEが12.5%、ROAが7.7%です。 2021年度決算予想ではROEが12.2%、ROAが7.7%です。 ROEとROAは徐々に上昇してきています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2020年度決算では営業CF=385億円、投資CF=-264億円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しているので良い傾向です。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、財務優良で業績の安定感が高いところです。増配の傾向も良いです。
悪いポイントは、少し割高で配当利回りが低めなところです。
大手の独立系SIですが、業績の成長感がとてもよいです。配当の傾向も良く、配当性向が低めで連続増配をしています。配当利回りはそれほど高くないですが、今後の増配を期待した長期保有にはオススメです。
TVCMなども打っていて、認知度が増えています。今後、ITは不可欠な時代となると思いますが、今後も成長が継続すると期待しています。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
2008年に設立なのでリーマンショック時の影響は読みずらいですが、リーマンショックの影響はありました。数年減益が続きましたが、その後V字回復して好業績になっています。2012/3期に減益がありましたが、基本的に増配の傾向が強いので魅力的です。



まとめ
- 独立系のSIの大手企業
- 決済領域においてトップシェア
- 財務優良で業績がきれいに成長している(10期連続増収)
- 配当性向が低めで増配の傾向が良い(9年連続増配)
- SI関連では比較的割安かと思う
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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