システム情報 を評価してみました。
ソフトウェア開発サービス で成長性の強い企業です。業績がとても良いですがテレワーク関連もあり割高感が高くなっています。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
システム情報 とは
ソフトウェア開発サービスのみのセグメントで、割合で言うと保険関係の案件が多いです。 AI、セキュリティ、クラウド 、 IoT 、 RPA と今後の成長分野に強みがあります。
PMP/CMMIに取り組んでいて、プロジェクトの遅れなどを防いで原価上昇を抑えて利益を増やしているのもこの企業の強みです。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/6/1
株価 : 1,225 (基準日時点)
日経平均 : 22,062 (基準日時点)
1.時価総額
☆☆☆☆☆
時価総額は181億円の企業で規模は小さめです。PBRは8.28倍でかなり割高です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は65.9%とかなり高い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は7.4%です。純利益率はどんどん上昇してきています。



4.増収傾向
★★★★★
9年連続増収しています。売り上げと利益がきれいな右肩上がりで成長しています。



5.増配傾向
★★★★☆
連続増配をしています。2020/9期の配当予想はまだ出ていません。



6.配当性向
★★★★★
2019年決算時の配当性向は36%でちょうどよい水準です。配当性向はこれまでは30%前後でしたが、これからは35%前後まで引き上げる方針です。



7.PER
★☆☆☆☆
評価時点でのPERは27.28倍でかなり割高な水準です。株価は長期で上昇しています。コロナショックで株価半分まで行きましたが、その後V字回復しています。今から買うには割高すぎかもしれません。



8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債は207百万円です。2019/9期決算での純利益は917百万円で、利益剰余金は2,660百万円なので問題無いです。ほぼ無借金経営です。
9.配当利回り
☆☆☆☆☆
評価時点での配当利回りは1.22%です。配当利回りは低めです。しかしこれは株価が高すぎるためで、株価が正常に戻れば配当利回りは高くなります。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが29.3%、ROAが18%。2020年度決算予想ではROEが32.3%、ROAは21.3%です。ROEは高めで推移しています。ROEが安定してROAが上昇しているのは自己資本比率が改善しているためかもしれません。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2019年度決算では営業CF=1,084百万円、投資CF=-110百万円 です。きれいで良いフリーキャッシュフローです。キャッシュが積み上げられています。



12.優待
★★★☆☆
株主優待は100株以上保有で 500円相当のクオカードになります。優待利回りは約0.4%です。長期優遇もあって、3年以上保有で2,000円相当のクオカードなので長期保有には良いです。



総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務優良で業績がとてもよく、また増配の傾向もとても良いところです。
悪いポイントとしては、割高感が高いです。
ファンダメンタルはかなり良いです。企業の成長感がすさまじいです。しかしながら、株価が高くなっていて割高感が高いので今から買うのには躊躇するレベルだと思います。コロナショックで株価500円まで暴落した時がチャンスだったかもしれません。
株価がこれほど上がった要因としてはテレワークサービス『Telekumo』を提供開始してテーマ性があったためかもしれません。最新の決算説明資料でもコロナ影響は軽微と書かれていました。逆にコロナ影響が追い風になっているビジネスモデルです。もともと稼ぐ力がある良い企業ですが、割高感があるので総合評価は低めで出ています。
優待が長期保有優遇があるので、安くなったところで仕入れて長期で保有したい銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は売り上げは減りましたが、経常利益は影響を受けていませんでした。2006年に赤字を出していますが、理由はわかりませんでした。外部状況に影響を受けますが、景気敏感株というほどのビジネスモデルでは無いのかなと思います。



まとめ
- 財務優良で稼ぐ力の良い優良企業。
- 株価は割高になりすぎているので、買い時が非常に難しい銘柄。
- テレワーク関連でテーマ性がある。
- リーマンショック時にはあまり影響を受けていない。
- 優待に長期保有優遇がある。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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