システムインテグレータを評価してみました。
業務改善ソフトウェアに強みのある企業です。財務優良で業績好調です。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
システムインテグレータとは
独立系のソフトウェア開発企業です。「時間を与えるソフトウェアを創り続ける」というのをスローガンに、業務効率化ができるERPのパッケージソフトなどを販売しています。フロービジネスからストックビジネスの比率を上げようとしていて、徐々にストック割合が上がってきています。
セグメントとしては、Eコマース関連事業と、ERP・AI事業、object browser事業などがあります。AIやディープラーニングなども扱っています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/8/4
株価 : 781 (基準日時点)
日経平均 : 22,505 (基準日時点)
1.時価総額
☆☆☆☆☆
時価総額は99.9億円の企業で規模はかなり小さめです。PBRは3.8倍で割高です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は68.9%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率はだんだん高くなってきました。



3.当期純利益率
★★★☆☆
2020度決算での当期純利益率は10.1%です。高めの利益率で安定しています。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げは右肩上がりで成長しています。利益もだんだん伸びています。



5.増配傾向
★★☆☆☆
配当は増配したり減配したり安定はしていません。配当性向が30%で固定で配当を出す傾向なので、業績によって増配したり減配したり無配になったりする傾向です。長期的な目線では配当は増加しています。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は31%とちょうど良い水準です。 配当性向は30%前後で推移しています。 業績連動型の配当を実施することを基本方針としています。



7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは17.2倍で平均的な水準です。株価は長期的には右肩上がりの傾向があります。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債はゼロ円です。無借金経営です。創業以来無借金経営とのことです。
9.配当利回り
★☆☆☆☆
評価時点での配当利回りは1.66%です。高配当株ではありません。
10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが21.3%、ROAが13.9%です。 2021年度決算予想ではROEが22.1%、ROAが15.2%です。 ROEはかなり高く、ROAも高いです。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2020年度決算では営業CF=450百万円、投資CF=-246百万円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しています。



12.優待
★★☆☆☆
株主優待はお米です。保有株数によって優待のお米のkgが変わります。6か月以上の保有が必要です。 社長の故郷である新潟から、その年に収穫された減農薬減化学肥料のコシヒカリの新米です。



総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、財務優良で売り上げの上昇が良いところです。利益率も高めでROEとROAも高めです。
悪いポイントは、PBRで見たときに割高になっているところです。企業規模は小さいです。配当の安定感は少ないです。
業務改善に強みのありテーマ性がある企業です。働き方改革の後押しがあるので、今後も成長が期待できると思います。この手の銘柄はグロース株のように割高になっているのが多いのですが、この銘柄は割安で配当も出しているので、インカム狙いの長期投資家にもオススメです。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の時は3年ほど利益悪化に苦しみました。1年だけ赤字を出しました。業績連動の配当方針なので、配当は無配でした。その後の業績は好調です。20期(2015/2期)では大赤字になっていますが、これは不採算案件の特損計上です。



まとめ
- 業務改善ソフトウェアに強みのある銘柄
- 財務優良で業績好調
- ストックビジネスの比率を上げている
- 働き方改革などの追い風がある
- リーマンショック時などの景気後退局面では影響大だった。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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