日本エス・エイチ・エル を評価してみました。
採用や人事評価の診断ツールを販売していて、また人事コンサルタントに強い企業です。コンサル系の高配当株は長期投資の対象としてはどうか評価しました。
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
日本エス・エイチ・エルとは
マイナビと資本提携していて、求人における評価システム・人事測定システムを提供している企業です。紙ベースとWeb版での人事評価のツールでさまざまなラインナップを取り揃えています。特にインターネットを使ったWebテストでは高いシェアをもっています。これからの働き改革が追い風に働くと思われます。
イギリスを本拠地とするSHLグループの日本法人です。3つのセグメントがあり、プロダクト・サービス、コンサルティング・サービス、トレーニング・サービスです。一番の売り上げを上げているのは人事評価ツールのあるですプロダクト・サービスのプロダクト販売です。

12項目の評価
評価基準日 : 2019/08/23
株価 : 1,987 (基準日時点)
日経平均 : 20,710(基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は123億円で規模は小さいです。日本法人としては1987年設立ですが、全世界のグループとしての歴史と規模は大きいです。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は85.1%でかなり高いです。ライセンス契約で運営していて、親会社の出資というわけではないみたいです。
3.純利益率
★★★★☆
2018年決算では約29%でかなり高いです。やはり、情報商材を扱うのは利益率が高いのですばらしいです。
4.増収傾向
★★★★★
これまでずっと増収していて、これからも順調に増収していく予想になっています。急激な増加量ではありませんが、取引社数が順調に増えていますので、今度の見通しも良いです。
5.増配傾向
★★★★★
少しずつですが毎年増配しています。増収もしつつ一株利益も上げつつの中での増配なので、正当な企業成長による増配です。
6.配当性向
★★☆☆☆
配当性向は2018年決算で約50%です。配当性向はいままでもずっと50%前後でした。少し高めの数値ではありますが、ほかの傾向を見るところ問題なさそうではあります。
7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは14.88倍で適正価格です。お買い得というわけではないので、もうちょっと下がったところで買いたいところもあります。
8.負債/純利益率
★★★★★
2018年決算時の有利子負債はゼロです。しばらくはオフィスを建てていないので投資はなく、情報商材を扱うビジネスモデルなので物質的な投資があまり要らないというメリットがあります。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.42%で高配当です。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2018年度決算ではROEが19.5%、ROAが16.1%。2019年度決算予想はROEが17.3%、ROAは14.8%。
11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2018年度決算では営業CF=736百万円、投資CF=-32百万円。キャッシュフローはとても良いです。
12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価・まとめ
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
超財務優良で企業成長しているので長期投資にもってこいの銘柄です。増収・増配をしていて、かつ、配当性向も50%で安定しているので不安はありません。今後も配当は増えていくと思います。情報商材を扱っているビジネスなので原価(材料費)はほぼなく、キャッシュフローもよく、利益率も高いという素晴らしい企業かと思います。Web版ツールを得意としているというのも特徴で、さらに利益率の高いビジネスができると思います。
このビジネスモデルの今後のトレンドを考えたとき、企業の人材不足や大企業でのリストラや働き方改革などにより、大きなニーズがあるビジネスだと思います。それは取引社数が増加しているというのでも見て取れます。少子化で新卒の人数は減少しているはずですが、中途採用の数は今後増えるのかなと思うので、絶対的なニーズが減少していくとも思えません。
人事採用の際に本当にいい人材を取るためにはこのような数値化できるツールがあるのはとても良いことだと思います。面接などで評価するのはコストがかかりますし、正確性もあいまいなところもあるので、このようなツールは企業にとって重要だと思います。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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