オリジナル設計 を評価してみました。
割安なバリュー株で、増配を続けています。底堅いニーズがあるので安定性がありそうです。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
オリジナル設計 とは
上下水道分野を得意としている建設コンサルタントを行っている企業です。 役所や官庁を顧客とするビジネスのため、予算割が業績に影響します。コンサルティングがメインの業務内容で、かなり専門性の高い知識を持っている企業になります。 実際の施工は施工業者になります。 業務内容は多岐にわたり、社内に様々な有資格者を保有しているところが強みだと思います。 上下水道の資産管理に関する国際規格の適用事業所を拡大して他社と差別化しているのも強みです。
日本の上下水道インフラ資産は、約130兆円との内閣府の試算があり、セクター別で道路に次ぐストックがあるそうです。 高度成長期に急速に整備した上下水道施設が毎年大量に耐用年数を迎え、これらのインフラ資産を維持、更新していく案件により底堅いニーズがあります。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/4/9
株価 : 815 (基準日時点)
日経平均 : 19,345 (基準日時点)
1.時価総額
☆☆☆☆☆
時価総額は73.2億円の企業で規模はかなり小さめです。PBRは0.86倍で割安です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は78.6%とかなり高いです。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は7.6%です。2011年と2012年は赤字を出していて営業利益率もマイナスですが、その後復活して長期で9%前後で安定しています。



4.増収傾向
★★★★★
9年連続で増収しています。増収のスピードはゆっくりですが、確実に売り上げを年々伸ばしています。



5.増配傾向
★★★★★
6年連続増配中で、2020/3期も増配予想です。リーマンショック時の純利益が赤字の年は無配でした。



6.配当性向
★★★★★
2019年決算時の配当性向は36%でちょうどよい水準です。これまでは配当性向10%前後でしたが、2019年に大きく増配したので高配当利回りになりました。それでも配当性向30%台なので安全です。
7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは10.05倍で割安です。ここ数年は業績が良く、株価が上がっています。



8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債はゼロです。無借金経営です。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.93%です。高配当株です。
10.ROE & ROA
★★☆☆☆
2019年度決算ではROEが8.3%、ROAが6.9%。2020年度決算予想ではROEが8.5%、ROAは6.7%です。ROEはちょっと少なめです。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2019年度決算では営業CF=426百万円、投資CF=-17百万円 です。フリーキャッシュフローはかなり良く、キャッシュの積み立てがすごいです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
財務状況はとてもよく、増収・増配の傾向がとても良い企業です。配当性向は30%前後で安心です。コンサル銘柄としては少し利益率が低めで、ROEも低めなところが少しマイナスになっています。PBRもPERも割安なので買いやすいと思います。
上下水道インフラの老朽化に伴う更新需要が高まっているというのがかなり追い風になっています。また、ゲリラ豪雨、大型台風による下水道施設 の補強対策などのニーズが高まっています。大型台風でキーワードとなった「内水対策」の対策として大型雨水ポンプ場の整備などに強みを持っているので、日本政府の国家強靭化の需要を取り込んで売り上げを伸ばせそうなポテンシャルを持っています。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
2009年、2011年、2012年と3年赤字を出していて、リーマンショック時はかなり苦戦しました。公共事業関連予算というものに大きく業績が左右されるため、仕方がないところもあります。
しかし、今は「コメント」のところで上げた各種好材料があるので、次の経済危機の時には少しポジティブに見れるかもしれません。インフラ整備という底堅いニーズで安定した収益を上げることができそうです。また、キャッシュフローからもわかるように内部留保を大量にためているので体力はかなりあります。
まとめ
- 好財務な高配当株。増収・増配が続いていて好調。
- かなり割安なバリュー株。
- リーマンショック時は3年赤字を出して、無配が続いた実績もある。
- インフラ整備の底堅いニーズがあるので業績の安定性が期待できる。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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