パーク24 を評価してみました。
コインパーキング「タイムス」で圧倒的シェアを持っていて、またシェアリングエコノミー関連の事業も伸ばそうとしています。かなり配当利回りが高くなってきましたが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
パーク24 とは
時間貸し駐車場「タイムズ」を全国で展開している企業です。利益のほとんど (約76%) が駐車場事業で、残り24%がモビリティ事業でここが成長性が高いです。モビリティとは「レンタカー」と「カーシェアリング」です。

強みは圧倒的なトップシェアです。メイン事業でストックビジネスである駐車場事業でも、成長性の高いカーシェアリングでもトップシェアです。カーシェアリングサービス会員100万⼈を誇る規模になっています。



12項目の評価
評価基準日 : 2020/5/7
株価 : 1,648 (基準日時点)
日経平均 : 19,571 (基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は3,526億円の企業で規模はかなり大きいです。PBRは2.82倍です。
2.自己資本比率
★☆☆☆☆
自己資本比率は25%と低めの数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。2017年での大きな投資と借り入れにより自己資本比率が下がっています。



3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は3.9%です。 利益率は平均的には5%台で、底を打って上昇していく傾向になっています。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げはすごい勢いで成長しています。利益も増えてきています。



5.増配傾向
★★☆☆☆
増配ストップしています。17年間減配していないという累進配当の傾向もあるので、減配のリスクは少ないです。



6.配当性向
☆☆☆☆☆
2019年決算時の配当性向は87%で高すぎです。2020年決算では65%に下がる予定です。基本的に配当性向は高い傾向を長らく維持してきました。
7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは15.43倍で普通です。PERはもともと高めだったのですが、コロナショック前後で株価とPERが下がっています。



8.負債/純利益率
☆☆☆☆☆
2019年決算時の有利子負債は132,911百万円です。直近の決算の純利益が12,348百万円で、利益剰余金が51,386百万円なのでかなり多すぎです。D/Eレシオは1.62なのでこの見方でも多すぎです。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは4.25%です。かなり高配当です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが13.4%、ROAが4.2%。2020年度決算予想ではROEが20.2%、ROAは5.0%です。ROEは高めの傾向です。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2019年度決算では営業CF=456億円、投資CF=-494億円 です。フリーキャッシュフローはプラスの傾向で安定してます。2017/10期に巨大な投資をしていますが、モビリティ車両の取得とグループ化した『National Car Parks(NCP)』の株式取得費用です。



12.優待
★★☆☆☆
株主優待は100株で2,000円相当の駐車場チケットです。自社運営駐車場等で使えます。優待利回りは約1.2%です。
総合評価
Dランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、売り上げが毎年急成長しているところです。高配当株で優待利回りも良いです。長期で減配していないので安心です。
悪いポイントは借金が多すぎなところと。配当性向が高すぎて増配していないところです。
私の評価項目ではどうしても低い評価になってしまうのですが、確実に成長している企業なので注目しています。カーシェアリング は シェアリングエコノミー として成長トレンドになっているので、グロース株のような傾向をもつ銘柄だったのですが、コロナショックの暴落で高配当株の要素がでてきたので注目しています。しかし、コロナウイルスの影響が不透明なので業績に与える影響をよくよく確認してから判断したいところです。



リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の影響はないです。ストックビジネスである駐車場事業がほとんどだったので業績に影響はありませんでした。
まとめ
- トップシェアで底堅いストックビジネスをもっている。
- 高配当で優待もあって、総合利回りだと5%を超す。
- ディフェンシブ銘柄ですが、コロナショックの業績の影響は未知数。
- リーマンショック時は影響をまったく受けていない。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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