ユー・エス・エスを評価してみました。
中古車オークション会場の運営で最大手の企業ですが、長期投資の対象としてはどうか評価しました。
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
ユー・エス・エスとは
中古自動車のオークション会場の運営で最大手の企業です。中古車買い取り専門店として”ラビット”も運営しています。ほかにも廃車リサイクルのアビヅなどもありますが、メインはオークション会場運営です。日本でのオークションのシェアが約40%で日本最大とのことです。

かなり株主還元に積極的な企業です。USSはいくつか財務指標はあり、ROEは中期で15%以上で配当性向は55%以上などです。
12項目の評価
評価基準日 : 2019/11/29
株価 : 2,122 (基準日時点)
日経平均 : 23,293(基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は6,305億円で規模はかなり大きいです。1980年設立で着実に規模を拡大してきています。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は79.9%でかなり高いです。
3.純利益率
★★★★★
2019年度決算では約31%でおどろきの高さです。この水準をずっとキープしているのですごいです。
4.増収傾向
★★★★☆
増収のスピードは少し弱いですが、毎年着実に増収しています。
5.増配傾向
★★★★★
株式上場以来 20 期連続増配予想ということで素晴らしいです。さらに2020年2Q決算ではさらなる増配をすると情報修正をしました。



6.配当性向
★★☆☆☆
配当性向は2019年度決算で約50%です。今後の配当性向は2020年3月期から55 %以上に引きげるという方針があります。このブログでは30%を基準にしていますので、配当性向が少し高いイメージです。
7.PER
★★☆☆☆
評価時点でのPERは21.09倍で少し割高です。15が目安なのでちょっと高いです。
8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決済時の有利子負債は3,282百万円です。純利益からすると、ほぼないと言っていい数値で全然問題ありません。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.61%でまあまあ高配当です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが14.5%、ROAが11%。2020年度決算予想はROEが14.6%、ROAは11.6%。財務指標としてROEは15%以上を目指しているようです。
11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2019年度決算では営業CF=328億万円、投資CF=-14億円。フリーキャッシュフローは素晴らしいです。
12.優待
★★★☆☆
500円のクオカードが年2回もらえます。100株での優待利回りは約0.9%ほどです。より株数を保有するとより良い優待がもらえます。
総合評価・まとめ
Sランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
財務がとても優良で素晴らしい銘柄です。増収・増配が素晴らしく、株主還元に積極的なので長期投資に向いています。
特にすごいのが純利益率で約31%もあるので素晴らしいです。どんな経済危機にも負けないだろうなという強さがあります。皆さんも経験があるかと思いますが、車を売るときはほとんど値が付きません。それを中古自動車業者はそれなりの値段で売っています。これが高い利益率につながっています。(自動車を売ったことがある人にはちょっとくやしいですが。)
気になる点としては配当性向の高さです。目標として挙げているので意図した配当性向の高さなのですが、それでもちょっと高いです。配当性向が高い割に配当利回りがそれほど高くなかったりします。配当性向が高いのはPERが20%以上というところとも関係していて、良い銘柄なのですでに買われてしまっているようです。
これらから導かれる結論として、シンプルに安い時に買うです。とても素晴らしい銘柄で長期投資にもってこいですが、少し様子を見てもう少しPERが下がったところで買いたいところです。
マクロ経済でいえばリセッション(景気後退)に入っている節があります。その場合、新車販売の自動車メーカーは景気の影響を直撃します。その際、新車購入をやめて中古車購入に移る消費者が多いのではないかという予想がありましたが、USSも2009年のリーマンショック時には影響を受けていました。しかし、影響度はほかの業界や自動車メーカより少ないのではないのか?と思います。景気が悪い時でもいい時でも安定しているのが中古自動車業界なのかなと思いました。



銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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