ビジネスエンジニアリングを評価してみました。
ERPのパイオニアで 「製造業のDX」をテーマにした企業です。財務優良で業績好調です。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
ビジネスエンジニアリングとは
ERPシステム構築のパイオニア企業です。 ERP で有名な ドイツのSAP社 と契約し、その後、自社製品の「mcframe」をリリースしています。 日本の製造業をメインの顧客として、 業務効率化やグローバル展開に関わるITサービスとソフトウェア製品を提供しています。 企画・コンサルティング」に始まり、「システム構築」、「導入支援」、「運用・保守」まで、システムのライフサイクル全域をカバーしています。
セグメントとしては、他社開発ERPパッケージ商品をベースとしたコンサルティング・システム開発を行う「ソリューションズ」と、自社開発ERPパッケージのmcframeを販売する「プロダクト事業」などがあります。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/8/6
株価 : 2,690 (基準日時点)
日経平均 : 22,548 (基準日時点)
1.時価総額
☆☆☆☆☆
時価総額は159億円の企業で規模は小さめです。PBRは3.15倍で割高です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は58.6%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は4.8%です。利益率は年々上昇してきていて、傾向はとても良いです。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げは右肩上がりで成長しています。利益もだんだん伸びています。



5.増配傾向
★★★★☆
連続増配の傾向があるので非常に良いです。2021/3期は配当据え置きの予想となっています。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は31%とちょうど良い水準です。
7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは16.19倍で平均的な水準です。株価は右肩上がりの傾向がありますが、PERは下がっている傾向があるので非常に魅力的です。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債は107百万円です。 2020/3期の純利益は853百万円で、利益剰余金は4,096百万円なので負債量はまったく問題ないです。D/Eレシオは0.02倍です。
9.配当利回り
★☆☆☆☆
評価時点での配当利回りは1.67%です。高配当株ではありません。
10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが18.1%、ROAが9.9%です。 2021年度決算予想ではROEが19.5%、ROAが11.4%です。 ROEとROAは非常に高く、年々数値が上昇している傾向もあるので非常に良いです。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★☆
2020年度決算では営業CF=2,088百万円、投資CF=-773百万円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しています。



12.優待
★★★☆☆
株主優待はクオカードです。年4回権利確定月があるので、年間で2000円分のクオカードです。優待利回りは約0.74%です。



総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、業績好調で増配の傾向が良いところです。財務優良で、配当性向も低めなので安全です。ROEが高く、キャッシュフローも良いです
悪いポイントは、PBRで見たときに割高になっているところです。企業規模は小さく、利益率も低めです。
「製造業のDX」をテーマにしたビジネスモデルを展開していて、この後の世界経済にマッチしたビジネスモデルだと思いました。業績も好調で、2021/3期も減収・増益の予想になっていて好印象です。ERP関連はテーマ性がありますが、そこまで割高になっていないのが魅力的です。割安になったタイミングで仕入れたい銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック後の2010/3期では-76%の減益になりましたが、赤字は避けました。配当は13.3円から11.6円の減配でした。その後すぐに業績回復しています。景気敏感性はあまり高くありません。
まとめ
- ERPのパイオニアで 「製造業のDX」をテーマにした銘柄
- 財務優良で業績好調
- 配当性向は低めで、増配の傾向が良い
- 配当利回りは低めだがクオカードの優待がある
- リーマンショック時などの景気後退局面では影響が少な目だった。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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