アマダホールディングス を評価してみました。
金属加工機械の総合メーカーです。順調に増配してきている高配当株ですが、長期投資対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
アマダホールディングス とは
金属加工機械の総合メーカーとしてトップ級です。事業は5つあり板金事業、切削事業、研削盤事業、精密溶接事業、プレス自動化ソリューション事業となっていて、“モノづくり”に必要な産業機械を作っています。中でも板金事業が売り上げの70%近くを占めていて、板金加工機械は日本ナンバーワン、世界でもトップクラスとのことです。
産業機械とロボットを組み合わせた自動化や高効率化を提案力に強みがあります。また、 ファイバーレーザ発振器の世界で初めて自社開発したというところに独自性があります。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/1/23
株価 : 1,242 (基準日時点)
日経平均 : 23,905(基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は4,483億円の企業です。 日経225の銘柄です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は76%でとても高いです。
3.当期純利益率
★★★☆☆
2019年度決算では9.8%です。製造業としては割といい利益率で、また安定して10%台をキープしているのが良いと思います。
4.増収傾向
★★★☆☆
長期で見ると順調に右肩上がりに増収しています。時々減収するときもありまちまちです。2020年は横ばいか微減収の予想です。



5.増配傾向
★★★★★
直近5年は増配しています。リーマンショック後から徐々に増配を始めています。



6.配当性向
★★★☆☆
2019年決算時の配当性向は50.1%です。配当の会社方針は50%前後です。50%はちょっと高めですが、一株利益が安定して伸びているので、いきなり大減配のようなことはなさそうです。(経済危機のような場合は除く)。
高配当銘柄や連続増配銘柄にありがちな“配当を無理している”ということはないです。



7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは13.1倍です。平均よりちょっと割安です。
8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債は18,556百万円で純利益(33,420百万円)と比べる全然多くありません。利益剰余金(248,025百万円)もたっぷりあるので問題無いかと思います。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.86%です。超高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★☆☆
2019年度決算ではROEが7.6%、ROAが5.9%。2020年度決算予想ではROEが7.7%、ROAは5.9%です。中期経営計画では2021年までにROE10%以上と掲げています。
11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=399億万円、投資CF=-311億万円。フリーキャッシュフローは何とかプラスで推移しています。近年キャッシュが下がってきているところが気になります。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
総合評価の高い良い銘柄です。大企業だけど財務優良というところが良いと思います。売り上げの伸びしろが少ない感じがしますが、それでも順調して毎年利益を増やしているのが素晴らしいです。
今後も増収・増配が期待できますが、そのスピードはゆっくりになりそうです。それでも高配当なので長期投資することにはメリットがありそうです。
安定した事業を持っています。自動化や高効率化を進めているのは時代のニーズに合っていると思います。特にファイバーレーザーが順調に打ち上げを伸ばしているのが強みです。(下記参照)



心配なポイントとしてはリーマンショック時に赤字を出していて、また直近の米中貿易摩擦で減収していた点です。製造業関係なので影響を受けるのは仕方がないですが、大きな経済危機の場合は減配もやむなしな影響を受ける可能性もあります。
まとめ
- 安定したニーズのある製品をもっていて、トップシェアの製品もある。
- 財務優良で高配当。配当性向も安定していて配当に無理はしていない。
- 大きな伸びしろはないが安定して成長している。(急成長はしないがゆっくり安定)
- 製造業関係なので経済危機時には影響が大きい。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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