太陽工機 を評価してみました。
立形研削盤で国内トップの工作機メーカーです。JASDAQ市場の高配当株ですが、長期投資対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
太陽工機とは
研削盤のカタログ販売とお客さんのニーズにこたえるカスタム品も販売しています。研削盤は工作機械全体の中ではニッチな分野ですが、そこで高いシェアと技術力による強みを持っている企業です。なかでも立形研削盤は国内トップシェアです。
研削盤のリードタイムが約1年あるため、受注と売り上げという二つの指標を用いています。受注においては米中貿易戦争の影響で受注が下がっていますが、かなりの受注残りがあるため、売り上げは好調です。さらなる規模拡大と生産能力拡大のため、新工場を建設していています。新工場は現工場の2倍以上の生産能力の見込みです。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/1/14
株価 : 1,424 (基準日時点)
日経平均 : 23,998(基準日時点)
1.時価総額
☆☆☆☆☆
時価総額は89億円の企業です。 創業34年です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は77.2%でとても高いです。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2018年度決算では11.9%です。業界全体としては高くないですが、製造業の中でいうと高利益率かと思います。
4.増収傾向
★★★★★
右肩上がりで順調に増収していています。2010年にリーマンショックの影響がありましたが、その後の成長は素晴らしいです。



5.増配傾向
★★★★★
6期連続増配中です。増配重視で配当性向は結果の数値という感じです。配当性向は30%目安という方針を出していますが、新工場の投資を考慮しつつ検討というコメントが出ています。



6.配当性向
★★★★☆
配当性向は2018年決算で20.4%です。業績がいいのでもうちょっとほしいところではあります。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは6.4倍でかなり割安です。
8.負債/純利益率
★★★★★
2018年決算時の有利子負債はなしです。無借金経営です。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.53%で高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2018年度決算ではROEが23.7%、ROAが15.9%。2019年度決算予想ではROEが21.9%、ROAは16.9%です。
11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2018年度決算では営業CF=579百万円、投資CF=-283百万円。フリーキャッシュフローはとてもよいです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価・まとめ
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
超財務優良で、すばらしい高配当株価と思います。PERが低いのでかなり買いやすいかと思います。
米中貿易戦争のため現在は受注数が下がっていますが、日本工作機械工業会の見解によると“2020年の4~6月頃から受注が回復に転じる”ということで、そんなに悲観的でもないです。
長期の戦略がわかりやすく、かつ達成見込みが高そうなので、長期でのリターンが期待できそうです。戦略は”海外展開による売り上げ増”ですが、各種施策がしっかりしていると感じました。新工場設立や、親会社のDMG森精機との海外拡販、展示会強化など、2030年に向けての長期戦略がしっかりしています。



銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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