レイズネクストを評価してみました。
産業プラントのメンテナンスなどをする企業です。経営統合でシナジー効果が期待できます。割安感のある高配当銘柄ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
レイズネクストとは
製油所などのメンテナンスを事業の柱とする企業です。プラントの日常的な保守や点検、定期修理を行う「メンテナンス」と、プラントの改造・改修や建設を行う「エンジニアリング」からなるビジネスモデルです。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/12/25
株価 : 1,218 (基準日時点)
日経平均 : 26,763 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は617億円の企業で規模は小さめです。PBRは0.98倍で平均的です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は62.9%と優良な数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は長期で高めで安定しています。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は8.7%です。利益率は平均的には5%前後です。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げは長期で横ばいです。2020/3期はJXエンジニアリングと経営統合したため、大幅増収と増益となっています。



5.増配傾向
★★★☆☆
配当は増配の傾向が出てきています。年によっては減配もありますが、長期目線では右肩上がりの傾向になっています。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は22%と少し多めな水準ですが、経営統合によるのれん分を抜くと40.1%相当です。配当性向40%以上という経営目標としています。



7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは9.56倍でかなり割安です。株価は徐々に上がってきているがPERは横ばいの傾向になっているので割安感が高いと思います。



8.負債/純利益率
★★★★☆
最新四季報での有利子負債は15,034百万円です。 2020年期の純利益は12,258百万円で、利益剰余金は52,175百万円なので負債量は少ない印象です。D/Eレシオは0.22倍で、ネットDEレシオは0.13倍です。負債量は問題ないと思います。



9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.86%です。かなり高配当株です。



10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが21.5%、ROAが12.3%です。 経営統合の負ののれんを抜くとROEは12.6%相当です。2021年度決算予想ではROEが10.2%、ROAが6.4%です。 ROEは10%前後で推移しています。ROEは9%以上を経営目標としています。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2020年度決算では営業CF=-6,384百万円、投資CF=-360百万円 です。よくわかりにくいフリーキャッシュフローです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、割安な高配当株です。財務良好で、稼ぐ力もそこそこあります。
悪いポイントは、業績によっては減配するところです。
業績が安定していて、配当も安定しています。産業インフラ関係なので景気に影響されそうなビジネスモデルです。経営統合によるシナジー効果がどうなっていくかが長期投資のポイントかと思います。
経営統合後の中期経営計画ではかなり強気な数字を目標にしています。この数値をトラックできるなら今後も増配を期待できると思います。現時点でPERの割安度が高いので魅力的です。



リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時点では即座に影響を受けていませんが、民間設備投資の増減に影響され易い受注産業なので、長期で緩やかに影響を受けています。しかし、赤字になったり、大幅減益・減配が無かったので、業績は安定していると思います。
まとめ
- 財務優良で業績安定
- PERが割安な高配当株
- 配当性向は40%固定で、長期では増配傾向がある
- 経営統合によるシナジー効果に期待
- 民間設備投資の増減に影響され易い受注産業なので景気に影響される
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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