マックス を評価してみました。
財務良好でトップシェア製品のある企業です。25年減配していない累進配当が魅力ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
マックス とは
複写機内蔵綴じ機やホッチキス、建築作業用くぎ打ち機で国内首位の企業です。ニッチな市場でトップシェアの製品を持っているのが強みです。オフィス用品は消耗品市場になるので、収入がかなり安定しています。
3つのセグメントからなり、主力のホッチキスのあるオフィス機器と、売り上げ好調な鉄筋結束機や、トップシェアの浴室乾燥機のあるインダストリアル機器が売り上げのほとんどです。 製品数はかなり多く、建設現場・オフィス・住宅設備として活躍しています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/4/25
株価 : 1,562 (基準日時点)
日経平均 : 19,262 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は902億円の企業で規模は小さめです。PBRは1.03倍と平均的です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は76.3%とかなり高いです。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は7.22%です。 利益率は右肩上がりで増えてきているのでいい傾向です。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げに強い成長性は見えませんが、安定して緩やかな右肩上がりの増収になっています。利益が10年で5倍近くになっているのが素晴らしいと思います。



5.増配傾向
★★★☆☆
緩やかに増配しています。25年間減配していないという累進配当を続けています。



6.配当性向
★★★★☆
2019年決算時の配当性向は42%です。配当性向は40%を下限ということで、業績が悪くても累進配当を頑張ってきていました。



7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは14.15倍で平均的です。PERは長期で安定していて、株価がじわりと上がってきていました。コロナショックで株価が下がったので割安になってきています。



8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債は2,000百万円です。直近の決算の純利益が5,064百万円で、利益剰余金が53,760百万円なので、心配ないです。D/Eレシオは0.03なので安全です。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.82%です。もうちょっとで高配当株です。
10.ROE & ROA
★★☆☆☆
2019年度決算ではROEが7%、ROAが5.2%。2020年度決算予想ではROEが7.1%、ROAは5.4%です。ROEが数値は低いですが、だんだん上がってきています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=7,814百万円、投資CF=-6,384百万円 です。フリーキャッシュフローはプラスの良い傾向で、キャッシュの積み立てが多くてとても良いです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務がとても優良で、業績が安定しているところです。売り上げ自体の成長性は少ないですが、良い増益をしているので、利益率やROEがどんどん増えてきています。
悪いポイントとしては、ROEが比較的少な目なのと、まだそれほど高配当になっていないところです。
トップシェア製品を作れる技術力が魅力的かと思います。成長事業として鉄筋結束機を海外でも伸ばしていて、成長性のある製品を持っています。オフィス製品では、テレワークが拡大してペーパーレスが進むと衰退するかもしれません。テレワークができる業種は限られているのでそこまで影響はないかもしれません。
25年減配しない累進配当を続けているのがすごいです。配当利回りも3%弱ですが、長期で保有してインカム狙いの投資になると思います。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は2009/3期で-35%の減益、2010/3期で-54%の減益でそこそこダメージを受けています。その後右肩上がりに回復しています。やはりポイントはそれでも減配していなかったというところで、今後の景気後退局面でも減配しない可能性が高いです。
まとめ
- 好財務でトップシェアの製品のある優良銘柄
- 売り上げの成長性が少ないが、増益の傾向は良い
- 25年減配していない累進配当を続けている
- ペーパーレス化という逆風もあるが、 鉄筋結束機は好調
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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