MCJ を評価してみました。
mouseやiiyamaで有名なPC関連企業です。業績と配当の絶好調です。割安な高配当株ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
MCJ とは
PC関連の製品・サービスを提供する企業です。競争が激しいPC業界ですが、独自のビジネスモデルで成長してきました。国内での開発・製造をしているということで、高い品質とスピード感を実現できていて、ニッチで成長市場であるハイスペックPCで成長してきました。ブランドは、国内PC販売のマウス、海外でのモニタ販売のiiyamaが主力です。PC購入後のアフターサービスにもスピーディに対応するので安心感が高いです。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/7/4
株価 : 859 (基準日時点)
日経平均 : 22,200 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は824億円の企業で規模は少し小さめです。PBRは1.95倍で少し割高です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は56.1%と高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率はどんどん上昇してきています。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019度決算での当期純利益率は4.9%です。利益率は低めですが、だんだん上がってきています。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げと利益の成長が素晴らしいです。



5.増配傾向
★★★★★
増配の上昇率が素晴らしいです。2021/3期の配当は未定です。過去4年間で配当額が約3.6倍に増配しています。



6.配当性向
★★★★★
2019年決算時の配当性向は30.6%とちょうど良い水準です。配当性向は30%以上という目標となっています。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは8.87倍でかなり割安です。株価は安定しているがPERは下がっているという傾向が少し見えるので良いと思います。



8.負債/純利益率
★★★★☆
最新四季報での有利子負債は10,926百万円です。2019/8期の純利益は7,527百万円で、利益剰余金は31,608百万円なので負債量はほとんど問題ないです。D/Eレシオは0.25倍です。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.38%です。高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが18.4%、ROAが9.7%です。2020/3期予想は未定です。ROEはかなり高いです。中期経営計画では12%以上を目標としていて、目標を大きく上回っています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2019年度決算では営業CF=10,579百万円、投資CF=-2,017百万円 です。安定しているフリーキャッシュフローです。キャッシュが積みあがっています。



12.優待
★★☆☆☆
株主優待は自社子会社店舗にて利用可能なサービス券です。100株の優待利回りは約1.1%くらいでしょうか。1000株以上保有での優待では1万円相当のカタログギフトがもらえるので、こちらはかなり魅力的です。



総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、業績と配当が右肩上がりで成長しているところです。配当性向が低めで、PERが割安です。ROEもかなり高めです。
悪いポイントとしては、純利益率が少し小さめなところです。
コロナ環境下でも絶好調な業績です。すごもり需要やリモートワークでPCが売れたようです。国内製造でもこれだけの成長ができるのはすごいなと思いました。コロナ影響や今後の米中貿易摩擦を考えると、国内開発・国内製造というのがより強みになってくるかもしれません。
mouseのPCブランドは気になっていましたが、今回企業分析した結果、次にPCを買うときはmouseにしたいと思いました(笑)。アフターサービスが魅力的だと思います。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の2009/8期は赤字になりました。2008/3期に初めて配当を出したのでしたが、2009/3期でまた無配になりました。その後業績も戻り、配当も増えだしました。
景気敏感性は高そうですが、長期での企業成長はかなり高めなので期待できると思います。



まとめ
- mouseやiiyamaで有名なPC関連企業です。
- 業績と配当が長期で右肩上がり。
- 財務優良な高配当株。
- 景気敏感性の高いが業績はすぐに回復していた。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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