テイン を評価してみました。
スポーツサスペンションのテインは高配当株の企業です。割安で業績は良いですが、超景気敏感株の側面もあります。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
テイン とは
カーアフターマーケット向けサスペンションの専門メーカーです。緑色のスポーツサスペンションで有名です。様々なモータスポーツに参戦していて、そこから培われた技術と品質をフィードバックした製品を国内外に展開しています。主力製品として 「EnduraPro」「EnduraPro PLUS」のラインアップの拡大を注力しつつ、 新商品としてオフロード向けの「4×4 DAMPER SPORT」 なども開発しています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/6/6
株価 : 555 (基準日時点)
日経平均 : 22,863 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は41.9億円の企業で規模はかなり小さいです。PBRは0.81倍で割安です。JASDAQ市場の銘柄です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は57.6%と高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は長期で50%以上で安定して推移しています。
3.当期純利益率
★★★☆☆
2020年度決算での当期純利益率は9.4%です。利益率はだんだん上がってきています。



4.増収傾向
★★☆☆☆
売り上げは長期で緩やかに増収しています。利益の増加が良いです。2020/3期では、売り上げが約2%増えて、純利益が38%増えるという好調な業績でした。次期業績予想ではコロナ影響で減益・減収を発表しています。



5.増配傾向
★★★★☆
3年連続増配をしています。2021/3期は減収・減益予想ですが増配予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は22%で少なめな水準です。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは9.6倍でかなり割安です。株価は長期で上がってきていますがPERは割安で推移しています。



8.負債/純利益率
★★★☆☆
最新四季報での有利子負債は1,485百万円です。2020/3期の純利益は401百万円で、利益剰余金は3,626百万円なので負債量はそこまで問題ないです。D/Eレシオは0.43倍です。
9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.42%です。高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2020年度決算ではROEが11.7%、ROAが6.6%です。長期では右肩上がりで上昇してきています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2020年度決算では営業CF=817百万円、投資CF=-240百万円 です。フリーキャッシュフローはだんだん改善してきています。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、純利益率とROEと配当が右肩上がりで増え続けているところです。
悪いポイントとしては、売り上げの増加がちょっと弱めなところです。
ファンダメンタルはまあまあ良いと思います。リーマンショック後からきれいに右肩上がりの成長をしています。財務を悪くなく、割安な高配当株なのでインカム狙いの長期投資には魅力的かと思います。自動車関連部品で9%の純利益率というのはかなり高い数値だと思います。イベントやスポンサーの販売促進費もかなりあるはずなので、かなりの高付加価値の製品だと思います。
カーアフターマーケットということで、イベントやスポンサー活動で集客をするところですが、コロナ影響によるイベント自粛などは影響が大きそうです。コロナが収束し、イベント活動などが戻ってくれば業績も戻ってきそうです。配当性向も低めなので、今後も増配を期待できそうです。



リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は2009/3期の利益が-92%減り、その後3年間は赤字決算でした。2009/3期は配当性向200%で配当は出していましたが、そのあとは無配になりました。やはり、カーアフターマーケットはかなりの景気敏感業界のようです。コロナ影響ではそこまで業績への影響はなさそうですが、金融危機などの場合は警戒が必要だと思います。
まとめ
- 業績が好調で右肩上がりの成長をしている。
- PERが割安な高配当株。(3.4%)
- コロナ後の業績も出していて、減益だが増配予定。
- リーマンショック時はかなりの影響を受けた。超景気敏感株。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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