SUBARU を評価してみました。
自動車メーカのスバル(富士重工)です。自動車メーカは高配当が多いのですが、長期投資対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
SUBARU とは
皆さんご存じのスバルですが、日本市場で売れ筋のコンパクトカーや軽自動車などをほとんど出していないので存在感は少ないかと思います。今スバルの売り上げのほとんどは海外で、特に北米でとても売れています。レガシー、フォレスター、インプレッサが売り上げ台数のほとんどを占めています。スバリストという特定のファンがいて、AWD(4WD)の先駆者であり、他メーカとは違う味を持っています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/1/19
株価 : 2,860 (基準日時点)
日経平均 : 24,041(基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は22,383億円の企業です。日経225の銘柄です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は54%でとても高いです。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2019年度決算では4.7%です。自動車メーカ内では高いほうです。2016年をピークに純利益を下げています。
4.増収傾向
★★★★☆
2019年は下がりましたが、これまでは増収傾向があり、2020年は若干の増収予想です。



5.増配傾向
★☆☆☆☆
2016年から144円配当をキープして増配はしていません。2016年までは増配していました。
6.配当性向
★☆☆☆☆
2019年決算時の配当性向は74%です。配当キープの状態ですが、利益減少に伴い配当性向はどんどん上がってきています。
7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは13.4倍で割安です。
8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債は133,304百万円で純利益(147,812百万円)と比べる全然多くありません。利益剰余金(1,363,742百万円)もたっぷりあるので問題ありません。D/Eレシオも0.06と非常に低いです。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは5.04%です。超高配当です。
10.ROE & ROA
★★★☆☆
2019年度決算ではROEが9.4%、ROAが5%。2020年度決算予想ではROEが9.7%、ROAは5.2%です。
11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=1,740億万円、投資CF=-1,583億万円。フリーキャッシュフローはまあまあですが、キャッシュをためているところがポイントが高いです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価・まとめ
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
12項目の評価内容でみると、投資対象としてはまあまあです。心配なのは純利益の低下で、2016年をピークにしばらく減少し続けています。2020年からV字回復する予定となっています。これまで苦戦をしていたのはリコールや不正検査問題による損失だそうです。
今回スバルを注目したのは、“1台当たり利益”というのが日本トップだというのを知ったためです。(日経自動車新聞より)。日本の自動車メーカの業績が悪化している中、スバルは車1台当たりで高い利益率を持っています。スバルには薄利多売は必要なく、高い利益率と付加価値で成長していっています。
・日産:83,282円→1,300円(大幅減少)
・マツダ:81,141円→19,830円(大幅減少)
・ホンダ:116,169円→91,067円(微減少)
・スズキ:126,914円→37,984円(減少)
・スバル:257,676円→350,576円(上昇)日本トップ
・トヨタ:260,865円→273,865円(上昇)
日本での存在感は低いですが、北米での売り上げは順調で、シェアをどんどん伸ばしていっています。悪路に強く、耐久性の高い日本のスバルは北米ユーザーにどんどん認知度を上げていっています。



リコールや不正検査問題が一区切りし北米での売り上げを伸ばしていく中で、今後V字回復になるかどうかがスバルへの投資のタイミングになるかと思います。自動車メーカは先行きが見えずらいため、投資は難しい部類になるかと思います。超長期保有でおじいちゃん・おばあちゃんになるまで保有し続けるというならまだしも、通常の長期保有の対象としては難しいです。その中でもスバルは一番魅力的な銘柄であると思いますので、選ぶならスバルかと思います。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
↓クリックして応援していただけると嬉しいです。



株式長期投資ランキング



にほんブログ村
おすすめの投資本です↓↓↓