ニホンフラッシュを評価してみました。
フラッシュドアで国内トップです。14年間累進配当を維持しています。業績が非常によく稼ぐ力が強いですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
ニホンフラッシュとは
中国市場を主力に、マンション向け内装ドアを手掛けている企業です。「フラッシュ工法」で作られたフラッシュドアに強みがあり、受注生産力は世界トップクラスです。また、マンション向け内装ドアで国内トップです。成長戦略の柱として進めてきた中国事業で利益の過半を稼いでいます。

12項目の評価
評価基準日 : 2021/2/22
株価 : 1,228 (基準日時点)
日経平均 : 30,175 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は328億円の企業で規模は小さめです。PBRは1.44倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は68%とかなり良い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は高めで推移していて安定しています。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★★★★★
2020度決算での当期純利益率は10.7%です。利益率は10%越えで安定しています。2010/3期に赤字を出しましたが、その後は高い利益率で安定しています。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げは右肩上がりで急成長してきています。利益の成長も素晴らしいです。



5.増配傾向
★★★★☆
右肩上がりの強い増配傾向です。14期連続で累進配当を続けています。2021/3期も若干の増配の予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は20.7%と少し少な目な水準です。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは9.18倍でかなり割安です。株価は長期で右肩上がりですが、PERは横ばいで割安を維持しています。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債は2,053百万円です。直近の決算の純利益は3,334百万円で、利益剰余金は18,498百万円ですので、負債量は少ないです。D/Eレシオは0.1で、ネットD/Eレシオは-0.19です。負債については全く問題ありません。



9.配当利回り
★★☆☆☆
評価時点での配当利回りは2.28%です。高配当株ではなく、平均的です。



10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが16.7%、ROAが11%です。 2021年度決算予想ではROEが15.7%、ROAが10.7%です。 ROEもROAも高めで推移していて素晴らしいです。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2020年度決算では営業CF=3,127百万円、投資CF=-1,765百万円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しています。キャッシュが右肩上がりでどんどん積みあがっているので良い傾向です。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、純利益率やROEが非常に高く業績が急成長しています。それにより長期で増配を継続しています。財務状況も非常に良いです。
悪いポイントは、現時点での配当利回りがあまり高くないところです。
企業成長が素晴らしい銘柄です。リーマンショック時も含めて累進配当を維持しているというのが長期投資家には魅力的です。配当利回りはそこまで高くないですが、増配の傾向が良いので長期で保有してインカムゲインを狙うのには良い銘柄かと思います。
成長戦略の柱の中国事業ですが、中国の建設ラッシュが追い風になっていたのかと思います。こんなに魅力的な銘柄がなぜ割安なのかを考えたときに、中国不動産バブルを懸念しているのがあるのかなと予想しました。根拠はなく自信はないですが。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
2010/3期に赤字を出していますが、これはリーマンショックの影響ではなく、取引先の倒産により特別損失によるものでした。経常利益などは黒字だったので総合的にはリーマンショックの影響は少ないみたいです。配当も減配せず累進配当を継続していました。
まとめ
- 純利益率やROEが高く業績が非常に良い。
- 割安感の高い増配銘柄。
- 高配当ではないが累進配当を長期で維持。
- 財務健全。
- 景気敏感性は少な目?
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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