TAKARA & COMPANY を評価してみました。
IR資料作成のサービスを提供している企業です。ニッチなビジネスモデルで高いシェアをもっていますが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
TAKARA & COMPANY とは
ディスクロージャーおよびIRに関連する総合的な支援事業を展開しています。上場企業やIPOで新規上場する企業にサービス・システムを提供しています。情報開示のWEB化に対応する商品力に強みがあります。
制度開示のシェアを48%、IPOのシェアを60%とかなり高いシェアを誇っています。取引社数を確実に伸ばしていて、製品である開示書類作成ツールの採用社数もかなり伸びています。IFRS採用の企業が増えているのが追い風になっているようです。

参考:TAKARA & COMPANY のホームページ(外部リンク)
12項目の評価
評価基準日 : 2020/5/12
株価 : 1,890 (基準日時点)
日経平均 : 20,349 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は204億円の企業で規模は小さいです。PBRは1.34倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は75.8%とかなり良い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は6.8%です。安定感はないですが、近年は数値が安定しています。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げは右肩上がりの成長です。利益も安定して増えていて良い傾向です。



5.増配傾向
★★☆☆☆
しばらく増配していませんでしたが、2020/5期から増配予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2019年決算時の配当性向は45%でちょっと高めな水準です。配当性向は50%を目安ということで50%前後で推移してきました。一株利益(EPS)が伸びてきたのでついに増配を始めました。



7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは16.03倍で少し割高です。PERは下がって株価が上がっているのでとても良い傾向です。コロナショック後に逆に株価が上がっている銘柄です。



8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債は668百万円です。直近の決算の純利益が1,236百万円で、利益剰余金が12,746百万円なのでほとんど問題無いです。D/Eレシオは0.04倍なので問題無しです。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.86%です。もうすこしで高配当の仲間入りです。
10.ROE & ROA
★★☆☆☆
2019年度決算ではROEが8.5%、ROAが5.6%。2020年度決算予想ではROEが8.3%、ROAは6.3%です。ROEの数値自体は低いですが、近年は数値が安定しています。中期経営計画ではROE9%を目指しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★☆
2019年度決算では営業CF=1,800百万円、投資CF=-777百万円 です。とてもきれいなフリーキャッシュフローです。キャッシュの積み立てがとても多いです。



12.優待
★★★☆☆
株主優待は 100株保有で1,500円相当のカタログギフトです。優待利回りは約0.8%です。長期優遇もあり、3年以上保有で2000円相当にグレードアップします。
総合評価
Dランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、財務優良で、キャッシュリッチで、増収・増益の傾向がとても良いところです。
悪いポイントとしては、ROEや純利益率などの稼ぐ力がちょっと弱めなところです。高配当ですが増配の傾向が弱いです。
ニッチなビジネスモデルで高いシェアを持っているので魅力的です。これまで増配の傾向が弱かったのですが、増収・増益の傾向が良いので今後は増配が期待できそうです。これまでの評価はそれほど良くないが、これから良くなりそうな銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の際は影響を受けていません。
2011年期と2012年期が業績が悪くなっていますが、その時は若干の減配で乗り切っています。配当性向は2年連続で100%前後になりましたがなるべく減配しない傾向のようです。
まとめ
- 財務優良で業績に成長感がある。
- 今までは増配傾向がなかったが、EPSの伸びと共に今後は増配を期待できる。
- リーマンショック時は影響を受けていないので景気後退局面ではディフェンシブ性がありそう。
- 業績が悪かった時での配当性向を上げて大きな減配を防いだ傾向があったので、今後も安定した配当を期待できそう。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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