日本ユニシスを評価してみました。
大手SI企業でDX関連のプラットフォームを成長戦略にしています。財務優良で業績が好調です。コロナの影響も少なく業績安定ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
日本ユニシスとは
日本ユニシスは従来のSIビジネス(システムインテグレーションビジネス)に加えクラウドコンピューティングや仮想化のサービス等のICTビジネスを本格展開してサービスのラインアップを充実させる事で、より迅速に、より柔軟にお客さまのご要望に対応できる体制を整えております。
ホームページより
SIの大手企業です。ICTに強みがあり、様々な業種にITサービスを提供しています。今後は成長領域としてDXを実現するプラットフォームを伸ばそうとしています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/8/21
株価 : 3,065 (基準日時点)
日経平均 : 22,962 (基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は3,734億円の企業で規模はかなりでかいです。PBRは2.55倍ですこし割高です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は56%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は5.8%です。利益率は低めですが、徐々に上昇してきています。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げはゆるやかに右肩上がりで成長しています。利益も一緒に上昇しています。2021/3期は増収・減益の予想です。



5.増配傾向
★★★★☆
連続増配をしていてかなり良い傾向です。2021/3期は減収予想の関係で配当据え置きの予想ですが、どうでしょうか。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は38.6%とちょうどよい水準です。配当性向は30%台で安定して推移しています。



7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは16.91倍で少し割高な水準です。株価は業績と共に上昇していますが、PERはそこまで割高になっていないというのが良い傾向です。



8.負債/純利益率
★★★★☆
最新四季報での有利子負債は21,334百万円です。 2020/3期の純利益は18,182百万円で、利益剰余金は109,795百万円なので負債量は問題ないです。D/Eレシオは0.18倍です。 ネットDEで見た場合はほぼ無借金経営です。



9.配当利回り
★★☆☆☆
評価時点での配当利回りは2.28%です。高配当株ではありません。
10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが15.5%、ROAが8.5%です。 2021年度決算予想ではROEが15.1%、ROAが8.5%です。 ROEとROAは非常に高い数値を維持しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★☆
2020年度決算では営業CF=275億円、投資CF=-132億円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しているので良い傾向です。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、財務優良で業績がよいところです。増配の傾向も良いです。
悪いポイントは、若干の割高感があるところです。
歴史の長い大手SIということで、業績の安定感があります。急激な成長感はないですが、配当も比較的しっかり出しているので安心感があります。業種的なところもありますが、コロナの影響が軽微で安定しています。配当性向も良く、増配の傾向も良いので長期投資におすすめです。
デジタルトランスフォーメーション関連領域において顧客の投資意欲や引き合いが強い状況があるそうで、今後も成長が期待できそうです。また、ニーズの底堅いITアウトソーシング事業が伸びています。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の2009/3期は大赤字になっています。これは本業の赤字ではなく特損によるもので、配当は増配していました。また2012/3期にも赤字を出していますが、これも特損によるものでこの時は50%減の減配をしていました。本業は緩やかに景気の影響を受ける印象で、配当も大減配や無配が無い、比較的安定した推移をしていました。
まとめ
- DX関連銘柄
- 財務優良で業績が好調
- 配当性向が低めで増配の傾向が良い
- SI関連では比較的割安かと思う
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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