オリックスを評価してみました。
リース事業からスタートし、6つのセグメントで多角的に経営をしている企業です。高配当株や優待銘柄として有名ですが、長期投資の対象としてはどうか評価しました。
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
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オリックスとは
株主投資をしていない方は野球の印象しかないかもしれません。投資家からすると、高配当株と豪華優待の企業の印象が強いかと思います。リース事業といってもピンとこないところもあり、何をやっている企業かのイメージが付きにくいところもあります。
リース事業からスタートしたということで、現在は6つのセグメントがあり、ざっくりと言って金融関係という感じでしょうか。海外とリテールのセグメントが伸びているようです。

財務指標としてROEを意識していて、成長はしつつも株主還元には力を入れていくと宣言しています。
オリックスは浮動株が少なく、株価が上がりにくい傾向があります。株式のほとんどを機関投資家が保有していて、株価があまり動かないのが特徴です。
12項目の評価
評価基準日 : 2019/08/23
株価 : 1,536(基準日時点)
日経平均 : 20,710(基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は20,531億円で規模はかなり大きいです。1964年にリース事業からスタートして、6つのセグメントで拡大している企業です。
2.自己資本比率
★☆☆☆☆
自己資本比率は23.8%でかなり低めです。しかし、資金調達構造はよくよくコントロールされていて問題無いようです。
3.純利益率
★★★☆☆
2019年決算では約13.3%です。10%前後の水準で推移しています。
4.増収傾向
★★★★☆
2019年決算で一度減収していますが、基本的に増収しています。2020年予想と2021年予想でも上げています。
5.増配傾向
★★★★★
ずっと増配し続けています。増加率が高いです
6.配当性向
★★★★☆
配当性向は2019年決算で約30%です。配当性向は徐々に上がってきていますが、急激には上がっていません。配当も上がってきていますが、一株利益も同じく上がってきているので安心です。
7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは5.88倍でお買い得です。15倍が基準なので低めな数値です。
8.負債/純利益率
☆☆☆☆☆
有利子負債はかなり多く、4,495,771百万円あります。金融関係もやっていて仕方ないところもあるかもしれませんが純利益に対してちょっと高すぎです。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは4.95%で超高配当です。
10.ROE & ROA
★★★☆☆
2019年度決算ではROEが11.6%、ROAが2.7%。2020年度決算予想はROEが11.6%、ROAは2.8%。ROEは良い数値ですが、ROAがちょっと低い印象です。ROEは11%以上という目標があります。
11.フリーキャッシュフロー
☆☆☆☆☆
2019年度決算では営業CF=5,876百万円、投資CF=-8,739百万円。この年はキャシュフローがマイナスでした。
12.優待
★★★☆☆
オリックスは優待銘柄としても有名です。カタログギフトがもらえます。3年以上の保有でグレードアップしたカタログギフトに変わります。また、優待カードがもらえて、オリックスグループでのサービス等が割引になります。
総合評価・まとめ
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
12個の評価項目でいえば割と優秀な評価です。自己資本比率と負債の点数付が私の計算方法では低く出てしまうのですが、金融危機以降の対策として、D/Eレシオ(財務レバレッジ)の改善や、短期調達への依存度改善など、財務健全化を推進していているので割と安心なのかと思います。それを考慮すると安心して投資できそうな銘柄だと言えると思います。
浮動株が少ないのでキャピタルゲインはあまりねらえませんが、配当利回りが5%弱あって株主還元を宣言しているのは長期投資するのには心強いです。

企業の稼ぐ力という面において、上の図はオリックスの純利益の推移です。各経済危機の際も黒字を確保しています。リーマンショック時も何とか踏ん張って黒字を出していいます。リーマンショック以降、財務健全化を推進しているので、次の金融危機でもそこまで大きなダメージにならないと期待できます。
すばらしい優待もありますし、長期投資には魅力的な銘柄だと思います。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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