三菱UFJリース を評価してみました。
連続増配をしている人気リース銘柄です。リース銘柄の平均と比較すると安定感が強いですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。リース銘柄に特化した評価方法になっています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
三菱UFJリース とは
三菱UFJグループの総合リース会社です。様々なリース事業を展開していますが、特に航空リースに強みを持っています。買収・提携などでどんどん規模を大きくしていて、海外の比率もかなり高めです。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/2/22
株価 : 697 (基準日時点)
日経平均 : 23,537 (基準日時点)
1.増収傾向
★★★★☆
緩やかに増収という感じです。収入額はあまり増えませんが、利益がどんどん上がってきています。

2.増益傾向
★★★★★
増益の傾向は強めです。収入はそこまで増加していませんが、収益はどんどん増えています。
2019年度決算での当期純利益率は7.96%で、リース銘柄の中ではかなり高いです。

3.増配傾向
★★★★★
20期連続増配中です。21期連続増配の予想です。中期経営計画で配当性向30%目標として出しいて、ここ数年で急激に増配しています。

4.配当性向
★★★★★
2019年決算時の配当性向は30.5%です。中期経営計画では30%を目標としています。 リース銘柄は20%前後が平均なので、比較すると少し高めですが、全業種で見ると30%はちょうどいい配当性向です。
5.PBR
★★★★★
PBRは0.82倍です。リース銘柄としては平均的です。時価総額は6,351億円の企業で規模が大きいです。
6.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは8.87倍で割安です。リース銘柄はPERは低い傾向がありますが、その中では平均的な数値です。
7.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.59%です。リース銘柄にしてはかなり高配当です。
8.ROE
★★★☆☆
2019年度決算ではROEが9.4%、ROAが1.2%。2020年度決算予想ではROEが9.3%、ROAは1.2%です。リース銘柄は借金が多いのでROAがとても低い傾向があり、このROAの低さは普通です。
9.有利子負債/営業資産残高(%)
★★★☆☆
2019年決算時の有利子負債は4,370,878百万円です。それに対し営業資産残高は5,068,424百万円あります。 比率でいうと86%で、リース銘柄の平均でみるとちょっと高めな割合です。 営業資産残高を年々増やしているのは良い傾向です。

10.D/Eレシオ
★★★★☆
2019年度決算でのD/Eレシオは5.8倍です。全業種で比べるとD/Eレシオはかなり高いですが、借金の多さは営業資産残高でカバーできているという考え方なので、リース銘柄内での相対比較で評価しています。 リース銘柄の平均で相対比較するとちょっと低めです。
11.流動比率(%)
★★★☆☆
2019年度決算での流動比率は176%です。全業界ではちょっと少なめですが、リース業界では平均的な値です。
12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
リース銘柄は評価がかなり難しいのですが、そのなかでも三菱UFJリースは平均的で、高配当に振っているのが特徴的です。21期連続増配で、かつ、配当性向が30%でも高配当というのが魅力的です。純利益率が高いというのもポイントです。
一般的に長期で連続増配している銘柄は良いとされていますが、リース銘柄の場合はかなり低い配当性向の中で少しづつ増配しているので、なんとも言えないところもあります。リーマンショック時も増配していますが、株価は1/3に下がっているのでトータルでの良い悪いの判断は難しいです。超長期で保有するのはありだと思います。銘柄の中身は良いですが、景気敏感性があるので難しい銘柄です。

まとめ
- リース銘柄の中では平均的な財務状況だが、高配当率になっているのが魅力。
- 当期純利益率が他のリース銘柄と比較してかなり高い。
- 21期連続増配の予想で増配傾向が強い。最近は配当性向30%に上がったので、インカムゲイン狙いにはおすすめ。
- インカムゲインが安定しても、キャピタルゲインが景気敏感なので注意が必要。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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