センチュリー21・ジャパン を評価してみました。
不動産仲介ネットワークをフランチャイズ展開している企業です 。利回り約4%の高配当株ですが長期投資対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
センチュリー21・ジャパンとは
もともとは1971年にアメリカで誕生した企業で、世界的に展開している不動産仲介ネットワークです。この銘柄は日本国内でセンチュリー21のフランチャイズ(FC)を展開するフランチャイザー(本部) になります。 直営店はもっていなく、FCの本部機能のみの事業というのが特徴で、FC店舗のサービスフィーがメインの収入源になります。 あまりリスクをとらない業態とも言えると思います。

参考:センチュリー21・ジャパンのホームページ(外部リンク)
12項目の評価
評価基準日 : 2020/2/5
株価 : 1,271 (基準日時点)
日経平均 : 23,369 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は140億円の企業で規模はかなり小さいです。PBRは2.14倍なのでちょっと割高です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は88.2%です。かなり高いです。
3.当期純利益率
★★★★☆
2019年度決算では19.6%です。かなり高い利益率で、長期で20%前後をキープしています。2019年度決算では訴訟関連費用として特別損失を出している関係で減収になっていますが、2020年度では回復していく予定です。

4.増収傾向
★★★★☆
緩やかに増収していますが横ばいという感じでもあります。急成長はしていません。

5.増配傾向
★★☆☆☆
ここ数年は配当50円を据え置きで増配していません。累進配当の傾向で、増配できる時にはするという感じです。
6.配当性向
★★☆☆☆
2019年決算時の配当性向は64.9%です。 一株利益(EPS)が増えてこなく、かつ累進配当になっているので配当性向がじわりじわりと上がってきてしまっています。2020年度決算では50%台に戻る予定です。

7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは15.11倍で平均的です。PERはここ数年は安定していて、16%前後で推移しています。

8.負債/純利益率
★★★★★
2019年決算時の有利子負債はゼロです。無借金経営です。
9.配当利回り
★★★★★
評価時点での配当利回りは3.93%で超高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★★
2019年度決算ではROEが13.9%、ROAが11.7%。2020年度決算予想ではROEが14.1%、ROAは12.5%です。稼ぐ力はあります。
11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2019年度決算では営業CF=1,035百万円、投資CF=-546百万円です。フリーキャッシュフローは安定していませんが、長期的な目線で平均を見るとプラスではあると思います。

12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
財務優良(無借金経営、高自己資本比率)で稼ぐ力が高い(純利益率が20%、ROEが13%以上)という良いポイントがありますが、あまり増収・増益していないというのがマイナスなポイントです。
不動産のカテゴリーですがサービスフィーをとる業態なので、他の不動産企業と比べると不景気に強いと言えます。実際、リーマンショック時に若干の減収・減益でしたがほとんど影響を受けていませんでした。
安定はしているが成長はしていないという業績に対して、2019年7月よりヤマダ電機とコラボした新たなビジネスモデルに力を入れ始めました。業界トップ同士がお互いの強みを生かしてシナジー効果を出そうという試みです。まだ導入期でどうなるかはわかりませんが、将来に期待して長期保有するのもアリです。(本来の意味での”投資”です。)

まとめ
- 財務優良で業績の安定感は高い高配当株だが、増収・増益をしていなく成長感がない。
- 配当性向が厳しく、しばらく増配はできなさそう。
- FCのサービスフィーをとるビジネスモデルなので不景気に比較的強い。
- 新たな試みとしてヤマダ電機とコラボを始めた。まだ導入期で今後どうなるかは読めない。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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