アイネット を評価してみました。
データセンターというストックビジネスを展開しています。 連続増収・増益で業績が良いですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
アイネット とは
セグメントは情報処理サービスとシステム開発サービスとシステム機器販売の三つがあります。 データセンターサービスやクラウドサービスを軸に、様々な業種の顧客にストックビジネスのサービスを提供しています。独立系データセンター事業者としてトップクラスの企業です。
情報処理サービスではガソリンスタンド向けのシステムを提供していて、国内シェアトップです。新規ビジネスとして、データセンターを使用したドローン・AI・宇宙開発などに力を入れています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/5/13
株価 : 1,535 (基準日時点)
日経平均 : 20,210 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は216億円の企業で規模は小さいです。PBRは1.60倍です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は50.4%と良い数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2019年度決算での当期純利益率は5.3%です。利益率は低めですが、右肩上がりに増加しています。



4.増収傾向
★★★★★
きれいな右肩上がりの成長です。9期連続して増収・増益をしています。



5.増配傾向
★★★★★
8年連続増配をしています。2021/3期の配当予想は出ていませんが、記念配も含め増配の予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2019年決算時の配当性向は40.9%でちょっと高めな水準です。配当性向は40%前半で安定して推移しています。



7.PER
★★★★☆
評価時点でのPERは14.15倍で若干割安です。PERは割安圏で推移しています。コロナショックでの株価下落も戻っています。



8.負債/純利益率
★★☆☆☆
2020年決算時の有利子負債は8,735百万円です。直近の決算の純利益が1,672百万円で、利益剰余金が8,663百万円なので借金はちょっと多めです。D/Eレシオは0.58倍なのでまだ危険ではないです。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.8%です。もうすこしで高配当の仲間入りです。
10.ROE & ROA
★★★☆☆
2019年度決算ではROEが10.9%、ROAが5.3%。2020年度決算予想ではROEが11.0%、ROAは5.5%です。ROEの数値自体は低いですが、右肩上がりに増加しています。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2019年度決算では営業CF=3,052百万円、投資CF=-3,074百万円 です。近年のフリーキャッシュフローはプラマイゼロです。データセンターなどに大きい投資をしています。



12.優待
★☆☆☆☆
株主優待は 1,000株保有で1,000円相当のQUOカードです。優待利回りは約0.06%とかなり低いです。長期優遇もあり、3年以上保有でプラス1,000円相当に増えます。
総合評価
Dランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
良いポイントとしては、増収・増益の傾向がとても良いところです。配当性向もそれほど高くない中で連続増配を実現しています。
悪いポイントとしては、ROEや純利益率などの稼ぐ力がちょっと弱めなところです。また、借金がちょっと多めです。(データセンターなどの大き目な投資が必要なビジネスモデルなので仕方がないです。)
安定感の高いストックビジネスを展開していて、成長感がとても強いので魅力的です。配当利回りはそれほど高くないのですが、増配の傾向を考えると長期保有向けの銘柄です。データセンターというのは必要なインフラで今の働き方とマッチするので伸びていきそうなビジネスモデルです。



リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は、2009/3期と2010/3期で業績が悪くなって大幅に減益しています。赤字にはなっていません。配当は若干減配していますが、配当性向を100%近くまで増やして大減配を防いでいました。景気敏感性は高そうですが、今後の景気後退局面でも配当維持力は高いと思います。
まとめ
- 連続増収・連続増益・連続増配で成長感がとても良い。
- 成長している市場で安定感のあるストックビジネスを展開。
- リーマンショック時は影響を受けていて、景気敏感性が高そう。
- リーマンショック時は配当性向を上げて大減配を防いでいたので、景気後退局面では配当維持力が強そう。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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