クレオを評価してみました。
ITを事業フィールドに、 HR(人事系)ソリューションに強みのある企業です。コロナの影響が無く業績好調です。長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
クレオとは
ITを事業フィールドに、BtoB や BtoC で 数多くのソフトウェア開発を手掛けてきました。HR(人事系)ソリューションが好調で、これは働き方改革の動きが後押しています。また、既存基幹システムの置き換え需要増でIT投資の需要が増えています。これはDX(デジタルトランスフォーメーション)のムーブメントが後押ししています。
2017年にクレオグループとして5社が統合されて新体制が確立されました。セグメントは多角化されていています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/7/29
株価 : 1,421 (基準日時点)
日経平均 : 22,485 (基準日時点)
1.時価総額
★☆☆☆☆
時価総額は109億円の企業で規模はかなり小さめです。PBRは1.9倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は68.5%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は高めで推移しています。



3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は5.0%です。利益率は低めで推移しています。



4.増収傾向
★★★★★
増収の傾向がとてもきれいで、連続増収しています。利益も上昇してきています。コロナ影響で業績悪化をしている中で、2021/3期は増収の予想となっていて好調です。



5.増配傾向
★★★★☆
増配の上昇率がとても良いです。2021/3期も増配で予想を出しているのは好印象です。2016/3期は記念配を出しているので減配しているように見えます。



6.配当性向
★★★★★
2020年決算時の配当性向は39%とちょうど良い水準です。 配当性向は40%前後で推移しています。



7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは15.96倍で平均的な水準です。株価のチャートが上昇傾向で良いです。しかし、PERは横ばいの傾向なので割高になっているわけでもないです。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債はゼロ円です。無借金経営です。
9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.53%です。もう少しで高配当株です。
10.ROE & ROA
★★★★☆
2020年度決算ではROEが12.2%、ROAが8.2%です。 2021年度決算予想ではROEが11.9%、ROAが8.1%です。 ROEは横ばいの傾向です。業績悪化が多い銘柄が多い中で安定感があります。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★☆
2020年度決算では営業CF=889百万円、投資CF=-354百万円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しています。キャッシュの積み立てがかなり多いです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、財務優良で業績が良いところです。
悪いポイントは、純利益率が低めなところです。
コロナウイルスの影響がほぼ無く、2021/3期予想では増収&増配になっていて魅力的な銘柄です。株価も右肩上がりですが、割安でもなく割高でもないという感じです。
IT関連銘柄ですが、DXや働き方改革やRPAやテレワークなどに注力しているので、テーマ性があり今後も成長していく銘柄だと思います。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の前から業績が安定していませんでしたが、リーマンショック後は業績が安定し始めました。景気敏感性は非常に高いのですが、働き方改革やDXなどの追い風があるので、これからの景気後退局面では逆に成長しそうな予想です。



まとめ
- HR(人事系)ソリューションに強みのある銘柄
- 財務優良で業績好調
- コロナウイルスの影響が少ないビジネスモデル
- DXや働き方改革などの追い風がある
- リーマンショック時などの景気後退局面では影響大だった。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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