SCSKを評価してみました。
DX関連銘柄でITサービスの大手企業です。財務優良で業績が好調です。26年の累進配当の実績がありますが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
SCSKとは
コンサルティング、システム開発、ITインフラ構築、ITマネジメント、BPOだけでなく、ITハード・ソフト販売まで。ビジネスに求められる、全てのITサービスをご提供します。
ホームページより
連結子会社25社と持分法適用関連会社からなる規模の大きな企業です。セグメントは9つあり、幅広い業界にITサービスを提供しています。中期経営計画では、「DX事業化」というのを今後の事業戦略のひとつとしていて、DXを推進しています。

12項目の評価
評価基準日 : 2020/8/15
株価 : 5,780 (基準日時点)
日経平均 : 23,289 (基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は5,740億円の企業で規模はかなりでかいです。PBRは2.89倍ですこし割高です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は60.6%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率はだんだん良くなってきています。
3.当期純利益率
★★☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は8.1%です。利益率は8%前後で安定しています。



4.増収傾向
★★★★☆
売り上げは右肩上がりで成長しています。利益も一緒に上昇しています。2021/3期は若干の減収・減益の予想です。



5.増配傾向
★★★★☆
長期で増配しているので良い傾向です。また、長期で減配していなく26年ほど累進配当の傾向を続けています。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は43%と少し高めな水準です。配当性向は徐々に高くなってきています。



7.PER
★★☆☆☆
評価時点でのPERは20.74倍で割高な水準です。長期で見たときに株価とPERは横ばいの傾向です。



8.負債/純利益率
★★★★☆
最新四季報での有利子負債は55,400百万円です。 2020/3期の純利益は31,201百万円で、利益剰余金は191,881百万円なので負債量は問題ないです。D/Eレシオは0.27倍です。
9.配当利回り
★★☆☆☆
評価時点での配当利回りは2.25%です。高配当株ではありません。
10.ROE & ROA
★★★★★
2020年度決算ではROEが15.6%、ROAが9.1%です。 2021年度決算予想ではROEが14.0%、ROAが8.5%です。 ROEとROAは非常に高い数値を維持しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★☆☆
2020年度決算では営業CF=489億円、投資CF=-273億円 です。フリーキャッシュフローはプラスで安定しているので良い傾向です。キャッシュの積み立ても良いので、良いキャッシュフローです。



12.優待
☆☆☆☆☆
株主優待はありません。
総合評価
Cランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、業績がよく、ROEが高いところです。26年の累進配当の実績もすばらしいです。
悪いポイントは、若干割高感があるところです。
DX関連銘柄ですが、企業の業績が良いです。若干の割高感がありますが、他のDX関連の銘柄と比べると割安です。増配の傾向がとてもよく、長期保有向けの銘柄だと思います。財務健全で、26年の累進配当の実績もあるので、減配はそうそうしないと思います。
リモートワーク、RPA、ERP、AIなどの働き方改革の後押しのある事業を持っているので今後の業績にも期待ができます。大手IT企業だけあり、受注高・受注残高が安定して増えているので良い傾向です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時は若干の減益がありましたが、影響はかなりすくないです。リーマンショック時も累進配当を続けていたので、景気敏感性は比較的少ないと思います。
まとめ
- DX関連銘柄
- 財務優良で業績が好調
- 26年の累進配当の実績
- PER21倍で若干の割高感
- リーマンショック時の景気後退局面では業績への影響は少な目だった。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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