イオンディライトを評価してみました。
イオングループでオフィスビル等の施設管理をする企業です。財務優良で、長期で連続増配しているのが魅力です。配当利回りは普通ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
イオンディライトとは
イオングループの企業で、商業・オフィスビル等の施設管理で売上首位です。大型商業施設をはじめとしたさまざまな施設で「設備管理」「清掃」「警備」といったサービスを提供しています。「設備管理」ではIoTを活用した新しい施設管理モデルを開発し、快適性と効率を向上させています。「清掃」では、感染への対策に特化した「衛生清掃」を全国各地の病院で実践しています。

12項目の評価
評価基準日 : 2021/4/26
株価 : 3,335 (基準日時点)
日経平均 : 29,126 (基準日時点)
1.時価総額
★★★☆☆
時価総額は1,738億円の企業で規模は大きめです。PBRは1.91倍です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は62.6%とかなり高めな数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は高めで推移しています。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2021度決算での当期純利益率は3.9%です。利益率は3%前後で推移しています。



4.増収傾向
★★★☆☆
売り上げも利益も右肩上がりで成長しています。



5.増配傾向
★★★★★
16年連続の増配中で、2022年期も増配の予定です。



6.配当性向
★★★★☆
2021年決算時の配当性向は46%と若干多めな水準です。配当性向は30~50%で推移してきています。
7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは15.88倍と平均的です。株価もPERは長期では横ばいの傾向です。若干割安感が高くなってきています。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債は380百万円です。直近の決算の純利益は11,680百万円で、利益剰余金は74,990百万円です。D/Eレシオは0倍で、ネットD/Eレシオは-0.75倍です。負債量は全く問題ないです。



9.配当利回り
★★★☆☆
評価時点での配当利回りは2.52%です。市場平均よ若干高めな配当利回りです。



10.ROE & ROA
★★★★★
2021年度決算ではROEが14%、ROAが8.5%です。 2022年度決算予想ではROEが12%、ROAが7.7%です。 ROEとROAは高い水準で推移しています。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
最新四季報では営業CF=73億万円、投資CF=138億万円 です。プラスで推移している良いフリーキャッシュフローです。キャッシュも右肩上がりで増えています。



12.優待
★★★☆☆
株主優待は100株保有で2,000円相当のイオンギフトカードです。100株以上で優待利回りは約0.6%です。



総合評価
Bランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、財務優良で、連続増配を続けているところです。
悪いポイントは、純利益率が低めなところです。
大型商業施設をはじめとしたさまざまな施設で「設備管理」「清掃」「警備」といったサービスはストックビジネスとして安定した収益を上げられるので魅力的です。16期連続増配ですが、配当性向は50%以下なのでまだまだ連続増配しそうです。
配当利回りはそれほど高くないですが、優待もあるので、長期で保有したい銘柄です。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時はほとんど業績に影響なく、連続増配を続けていました。景気に影響を受けにくいビジネスモデルだと思います。財務状況も非常に良いので、今後の景気後退局面でも問題なく増配をしてくれそうです。



まとめ
- ストックビジネスで業績が安定。
- 16年連続で増配を続けています。
- 財務優良でキャッシュフローがとてもよい。
- 配当利回りはそこそこだが、優待もある。
- 景気敏感性はない。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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