ヤマダ電機 を評価してみました。
大塚家具と提携したということでホットな銘柄です。もともとは高優待銘柄で有名な銘柄でしたが長期投資の対象としてはどうか評価しました。
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
ヤマダ電機 とは
大型総合家電のFCチェーン展開企業で知らない人はいないはずです。2000年代では家電を買うならヤマダ電機ということで、ポイントをためてお得にという時代だったと思います。今は家電は店舗で現物を比べてネットで安く買うという時代になりつつあり、大型店舗での販売は厳しくなっているかと思います。
そのような環境の中で、ヤマダ電機は住宅分野にも参入していきました。家電は住宅とも深く関係するということで、そのシナジー効果を狙った新業態「家電住まいる館」をオープンしています。セグメントでは依然家電関係の売り上げが圧倒的に大きいですが、住宅関係も売り上げを上げています。
ここ最近での大きな話題となったのは大塚家具との提携です。生活インフラとしての「暮らしまるごと」のコンセプトのもと家電と親和性の高い大塚家具の家具はさらなるシナジー効果が期待できます。大塚家具は財政破綻待ったなしの状態だったのですがヤマダ電機がそれを救ったというような印象を持っています。大塚家具との提携は始まったばかりですが、お互いの強みを生かして企業拡大ができるかどうかが今後の注目だと思います。
12項目の評価
評価基準日 : 2019/12/18
株価 : 558 (基準日時点)
日経平均 : 23,941(基準日時点)
1.時価総額
★★★★★
時価総額は5,470億円で巨大企業です。
2.自己資本比率
★★★★☆
自己資本比率は49.7%で高いです。以下は連結での自己資本比率の推移ですが、緩やかに改善してきています。

3.当期純利益率
☆☆☆☆☆
2019年度決算では0.9%でとても厳しい状況です。赤字にはなっていませんが、すれすれの状況でした。2020年度決算予想では1.6%まで回復する予定です。
4.増収傾向
★★★☆☆
上りも下がりもほとんどない横ばいという感じです。売り上げはキープで、その中での純利益率をどれだけ出せるかというところがポイントかと思います。



5.増配傾向
★★☆☆☆
ここ最近は13円で配当を維持しています。今後に上がっていく見込みは立っていません。
6.配当性向
★☆☆☆☆
配当性向は2019年決算で71.0%です。2019年度決算では一株利益がかなり下がってしまったので配当性向がぐっと上がってしまいました。
7.PER
★★★☆☆
評価時点でのPERは18.42倍で標準的です。
8.負債/純利益率
☆☆☆☆☆
2019年決算時の有利子負債は248,770百万円です。直近の純利益と比較すると約16倍で多すぎます。
9.配当利回り
★★☆☆☆
評価時点での配当利回りは2.33%です。高配当株という区分には入らないかもしれませんが平均的です。この銘柄の人気のポイントは配当ではなく優待かと思います。
10.ROE & ROA
☆☆☆☆☆
2019年度決算ではROEが2.5%、ROAが1.2%。2020年度決算予想ではROEが4.3%、ROAは2.2%です。株主還元に使える企業の利益が少なすぎる印象です。



11.フリーキャッシュフロー
★★★★★
2018年度決算では営業CF=9545百万円、投資CF=-128 百万円 。フリーキャッシュフローはとても多いです。これまでは不安定なところがありましたが直近では改善しています。



12.優待
★★★★★
この銘柄のすごいところが優待内容です。100株で1年未満の保有の場合、優待利回りが約5%ほどあります。2年以上継続で優待利回りが約10%ほどになります。配当は約2%前後で普通ですが、優待がとてつもなく素晴らしいので保有している人が多いはずです。



総合評価・まとめ
Dランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後の定期的なチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
コメント
財務優良とは言えず、また企業の稼ぐ力もちょっと弱いです。住宅関係にも事業展開を始めて転換期にもあるので、今後の見通しが見えづらいところが難しいところです。
しかし、この銘柄を保有する一番のメリットは株主優待です。企業成長によるキャピタルゲインや、企業の稼ぐ力によりインカムゲインはあまり期待できないですが、優待だけで相当のメリットがあります。ヤマダ電機では家電だけではなく、日用品も売っているので使い勝手もいいです。家の近くにヤマダ電機がある方にはとてもおススメです。100株保有でも5万円ちょっとなので、保有しやすいところもポイントが高いです。
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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