イエローハットを評価してみました。
カー用品やバイク用品を展開する企業です。財務良好で業績好調です。連続増配している高配当株ですが、長期保有対象としてはどうでしょうか?
この記事では、
- 直近の四季報の数値を独自の計算式に入れて5段階評価をしています。
- 長期投資するメリットがあるかの視点での12項目を評価しています。
- 12個の5段階評価を考慮し、最終的なランクをつけています。(Sランク~Dランク)
- 最後に主観的なコメントもしています。
イエローハットとは
カー用品販売2位です(1位はオートバックス)。カー用品を国内外に展開するイエローハットの店舗販売がメインで、2輪関係の”2りんかん”と”バイク館SOX”も展開しています。タイヤやカーナビなどの底堅い需要があります。

12項目の評価
評価基準日 : 2021/1/2
株価 : 1,678 (基準日時点)
日経平均 : 27,444 (基準日時点)
1.時価総額
★★☆☆☆
時価総額は812億円の企業で規模は大きめです。PBRは0.89倍で割安です。
2.自己資本比率
★★★★★
自己資本比率は75.3%と優良な数値です。一般的には50%以上でかなり優良と言われています。業種にもよりますが、30~40%が平均です。自己資本比率は長期で高めで安定していて財務優良です。



参考:マネックス証券より
3.当期純利益率
★☆☆☆☆
2020度決算での当期純利益率は5.2%です。利益率は5%前後で安定しています。



4.増収傾向
★★★★★
売り上げは長期で右肩上がりに増加しています。11年連続増収です。



5.増配傾向
★★★★★
配当は右肩上がりにきれいに増配しています。10年連続増配です。



6.配当性向
★★★★☆
2020年決算時の配当性向は29%と少し多めな水準です。配当性向は30%以下で推移しています。2020/3期からは配当性向30%を会社目標にしています。



7.PER
★★★★★
評価時点でのPERは9.92倍でかなり割安です。株価とPERはあまり変動していません。



8.負債/純利益率
★★★★★
最新四季報での有利子負債はゼロです。 2016年期ころから無借金経営になり、その後も財務優良です。



9.配当利回り
★★★★☆
評価時点での配当利回りは3.10%です。高配当株です。



10.ROE & ROA
★★★☆☆
2020年度決算ではROEが9%、ROAが6.7%です。 2021年度決算予想ではROEが9.0%、ROAが6.8%です。 ROEとROAは長期で安定しています。会社経営目標はROA8%以上、 ROE 8%以上となっています。



11.フリーキャッシュフロー
★☆☆☆☆
2020年度決算では営業CF=77億円、投資CF=-107億円 です。今年のフリーキャッシュフローはマイナスですが、全体的には良いキャッシュフローです。



12.優待
★★★★★
株主優待は店舗で使える割引券です。100株保有で300円x10枚x年2回(6000円分)の優待内容で、優待利回りは約3.6%です。また、商品引換券も付いてきます。



総合評価
Aランク
Sランク : 長期投資して安心して配当をもらい続けることができそうな超優良銘柄。長期ではキャピタルゲインも狙えるかも。
Aランク : 安心できる優良銘柄。長期投資での候補にできる。購入後のチェックは必要。
Bランク : 依然優良銘柄だが、気になるところもある。こまめにチェックして買い時と売り時を考える必要がある。
Cランク : 長期投資の対象としてはちょっと難しい銘柄。購入にはより詳細な調査と分析が必要。
Dランク : 長期投資の対象としてはかなり難しい。(優待が良ければ保有も可)
インカムゲイン狙いの長期投資の評価基準に基づいたランキングです。このランキングが企業の価値を表しているわけではないので参考程度にしてください。基準が変われば評価も変わります。Dランクが悪い企業だというわけでもないので、偏見の無いようにお願いします。
コメント
良いポイントとしては、連続増収と連続増配の傾向が非常に良いところです。無借金経営で財務良好です。配当性向は低めで安定していて、PERやPBRがかなり割安です。
悪いポイントは、利益率やROEなどの稼ぐ指標が少し少なめなところです。
新型コロナウイルス感染症の影響による売上高の減少を見込んでいたが、緊急事態宣言が解除された6月以降、感染対策としてクルマ、バイクでの移動需要が高まったことから、業績が当初予想より上回る見込みとなって”上方修正”しています。コロナ渦でも影響を受けにくいビジネスモデルです。
配当性向が低くて連続増配をしているので”インカムゲイン狙いの長期投資”にはオススメです。優待も使いやすいので、買ってずっと持っていたい銘柄です。割安感が高く株価も安めです。
リーマンショック時影響
過去の景気後退局面であるリーマンショック時にどうだったかを確認し、今後の景気後退局面での予想をします。
リーマンショック時の2008/3期と2009/3期で2年連続赤字となっていました。景気敏感性はかなり高いです。その後は”有利子負債圧縮による財務体質強化”を推進してきていて、現在は無借金経営になっています。利益剰余金もかなりあり、今後の景気後退局面でも配当を出し続ける強い財務体質になっていると思います。



まとめ
- 財務優良で業績好調(11年連続増収)
- PERとPBRがかなり割安な高配当株
- 配当性向は低めで長期で増配中(11年連続増配)
- コロナ渦でもすばやく業績が持ち直った
- 景気敏感性が高いが、財務状況は良い
銘柄の評価と分析は独自のもので、ランクが高いから絶対儲けられると保障したものではありません。銘柄選定の参考程度にしていただき、実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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