リース銘柄や総合商社銘柄が評価できない!
当ブログでは高配当株を12種類の項目で高配当銘柄を評価してきました。基本的な考え方として、下記の4つを重視した評価をしてきました。
- 財務優良かどうか
- 稼ぐ力が強いか
- 増配傾向があるか
- 割安かどうか
ほとんどのセクターではこの評価基準で割と良い比較・分析・評価ができていました。(と思います。。。)多くは製造業やサービス業をこれまで評価していきました。
しかし、この評価基準を使った場合、リース銘柄・総合商社銘柄・銀行銘柄は悪い評価がでました。それはこれらのセクターが下記の特徴があるためでした。
- 当期純利益率が比較的低め
- 自己資本比率が低い(ROAも低い)
- 負債が多い
- キャッシュフローがマイナス(リース銘柄)
しかしながら、今ある評価方法で悪くでたからそれが悪い銘柄というわけではありません。リース銘柄は長期連続増配している銘柄が多く、高配当で株主優待が充実した魅力的な銘柄が多いです。総合商社も高配当で安定した業績が多く魅力的です。(銀行銘柄は苦手であまり調べていません)
そこで、セクターごとに最適化した分析をするべきではないかという壁にぶち当たりました。今回はリース銘柄について、個人的な評価方法を考えてみたので、それについて説明したいと思います。
投資は自己責任 ブログの評価結果は参考程度にしていただき、 実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
個人的分析・評価である 個人投資家の評価ブログです。プロから見るとレベルの低い分析かもしれませんが、同じ個人投資家の参考になる情報を発信したいという目的で運営しています。分析内容の保証はできないですが、部分的にでも参考になれば幸いです。
リース銘柄の特徴
リース銘柄は証券のセクターでは”その他金融業”という区分になっています。 リース銘柄の数はそれほど多くないですが、基本的な特徴は下記になってくると思います。
- PER・PBRが割安になっている。
- 当期純利益率が比較的低い。しかし毎年の利益率は比較的安定している。
- 配当性向は低め。毎年の配当性向は比較的安定している。
- 有利子負債が多いが、営業資産残高とセットで考えられている。
- キャッシュフローが必ずマイナスになる。(営業CFがマイナスのため)
- D/Eレシオで財務健全性を見るのが良いとされている。
これらを考慮して、リース銘柄向けに12種類の評価項目の一部を下記のように最適化しました。
- 時価総額 → PBR
- 自己資本比率 → D/Eレシオ
- 純利益率 → 増益傾向
- 負債/純利益率 → 有利子負債と営業資産残高の比率
- フリーキャッシュフロー → 流動比率
それぞれ解説していきます。(念のため補足:個人投資家の分析です。考え方が間違っているかもしれませんが、同じ個人投資家の参考になればと思い頑張っているので参考程度にしてください )
時価総額 → PBR
時価総額は企業の価値を見る基準として使われています。一般的に時価総額が多ければ企業規模が大きく安定した企業だとされます。
リース銘柄の場合はPBRが1倍以下の銘柄が多いです。一概に時価総額が大きいから安定した良い銘柄だと言い切れないところもあり、PBRを安定感・リスク感を見る指標として使いたいと思います。リース銘柄は財務レバレッジを大量に使っているので、財務危機になった場合のリスクヘッジとして、PBRが割安な銘柄を安心材料として評価したいと思います。
自己資本比率 → D/Eレシオ
自己資本比率は企業の財務健全性を見る指標として使われいます。50%以上が良いと一般的には言われていたりしますが、リース銘柄は平均的に10%前後です。リース銘柄は財務レバレッジを使うビジネスモデルなので自己資本比率が低いのは仕方ないところがあります。
そこで、借金の多さを考える指標として、D/Eレシオをリース銘柄では評価していきたいと思います。D/Eレシオとは有利子負債と自己資本の比率のことで、低ければ低いほど財務健全性が良いとされています。
純利益率 → 増益傾向
リース銘柄の平均的な当期純利益率は5%以下です。他のセクターと比較すると低めなのですが、リース銘柄はこの純利益率でも高配当だったり高増配傾向を達成できていたりと、純利益率単品では企業の価値を測れないという問題がありました。そこで長期投資家の目線としては毎年の増益傾向が良いかどうかを企業の稼ぐ力として評価したいと思います。
負債/純利益率 → 有利子負債と営業資産残高の比率
負債が多いかどうかの判断は当期純利益率の多さと比較して考えるのが良いとされています。負債があってもそれを上回る利益を出していれば問題ないという考えで、私はこれを安定性判断として使っていました。。
しかしリース銘柄の場合、負債は純利益額に対して莫大に多いです。これはリース銘柄の特有のビジネスモデルによるもので、一概に負債が多いから悪いと判断するものでもないです。リース銘柄の場合、営業資産残高という”これから得るだろうリース収入”と負債を比較して財務健全性を見たいと思います。負債が多くても将来の収入が確約できているので問題ないという考え方です。
フリーキャッシュフロー → 流動比率
リース銘柄の場合、財務計算上では営業CFがマイナスになるので、フリーキャッシュフローもマイナスになります。一般的な銘柄ではフリーキャッシュフローがプラスかマイナスかを見て企業の稼ぐ力や財務健全性を見たりしますが、リース銘柄ではそれが通用しないので、流動比率で判断したいと思います。流動比率とは流動資産と流動負債の比率なのですが、高いほど良いです。簡単に言うと、短期の負債が短期の資産でカバーできているかという考えなので、フリーキャッシュフローに似ていますがリース銘柄ではこれを使って判断したいと思います。
最適化された評価基準でリース銘柄を比較してみた
新たな評価項目でリース銘柄を比べてみました。大手と小規模のリース銘柄を比較しましたが、その中でもリースのみの銘柄と多業種な銘柄があり、また会計基準が日本と海外といろいろありまして、比較が難しいところがありました。

この比較にて下記のことがわかりました。
- リース以外にも多業種に展開している企業は他のリースメインの銘柄と同じ基準で比較できない。(例:オリックスはリース事業から始まったが、今やいろんなセグメントを展開する多業種企業で傾向が違う)
- 海外基準の会計基準を適用している企業は流動比率を計算できなかったり、営業資産残高をオフィシャルに出していなかったり、評価をしにくい傾向がある。
- D/EレシオとネットD/Eレシオという2つの指標があるが、リース銘柄の場合はほとんど差がない。一般的な指標のD/Eレシオをメインとしてみれば良さそう。
初心者の個人投資家のブログなので、間違いの指摘や励ましのコメントはウェルカムです。問い合わせフォームかTwitterでコメントをもらえればと思います。
この指標を使ってこれからいろんなリース銘柄を比較評価してみたいと思います。発展途上なところもありまして、今後も評価基準の変更・最適化・微調整もあるかもしれませんが、個人投資家の参考になればと思います。
まとめ
- セクターごとで評価方法は最適化するべき
- リース銘柄の特徴をつかんで、リース銘柄のセクターに最適化した評価をしていきます
- 個人投資家の素人な評価なので参考程度にしてもらい、投資は自己判断でお願いします
投資は自己責任 ブログの評価結果は参考程度にしていただき、 実際の投資の際はご自身の判断と責任にてお願いします。
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